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MatchingDIVE
【SF 官能小説】

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広報室-6

「びっくりした〜!!

リサって意外といい人だったね?

てっきり、お高く留まっている
アーティストかと思ってた!
ただの素人じゃない?」

「そうか?
俺はそうは思わなかったけどな…

何だか不安だけじゃなくて
他に理由があるように
感じるんだ」

「ふーん……
義人はリサの事が好きなんだ?」

「はぁ?なに言ってるんだよ!?

俺たちはリサのマネージャーだろ?
リサの事もケアしないと
いけないんじゃないか?」

「ああ!そ、それもそうね……
リサの健康面もフォローしなくっちゃ
いけないのよね?

そう考えたらマネージャーの仕事って
大変じゃない!?

私達に出来るのかな?
なんだか泣けてきそう……」

「まぁ、やれるだけの事は
やるしかないさ!」

「そうよね?そうよね……ぐずっ」

「とりあえず
ここで不安がっても仕方がないから

明日、マネージャーの仕事の事を
詳しく課長に聞こう!」

「う、うん……」

そうして
義人とカノンも公園コミュから
消えていくのであった。


翌日、意気揚々と
総務課長の元へ二人で行く。

「課長!マネージャーの仕事って
いったいどんな仕事をするのですか?
全然予想もつかなくて……」

「うむ!近々、リサ・クリスティー
広報室が出来る予定だ。

一応、総務課の管轄だが
君たちはそこに所属してもらう
事になる。

そこで広報室長の指示に従って
くれたまえ!」

「わ、分かりました……」

二人は結局
何をどうすれば良いのか
分からないまま
広報室に配属される。


数日後、広報室コミュニティが
総務課の隣に出現する。

広報室に行ってみると
そこには一人の男性が座っていた。
広報室長だ。

二人は広報室長に歩み寄り
尋ねる。

「室長!私達はいったい
何をすれば良いのですか?」

「うん、そうだね……
当面、リサのレッスンの同行をして
貰おうか」

「同行って……
付き人みたいな物ですか?」

「うん、そうだね…
まだ、リサ・クリスティーと言う
存在は公表されていないから

報道陣からの警備も兼ねて
行って貰いたいのよね」

「そうですか…」

義人が尋ねる。

「ところで
他のスタッフは何人居るんですか?」

「僕たち三人だけだよ」

「ええ!?三人だけって?……」

「そう、三人だけ
まぁ、今後、必要に応じて
各部署から出向してもらう事に
なると思うけどね」

リサが広報室に入ってくる。

「あれ?リサ…お、おはよう…」

「カノン、おはよう♪
義人もおはよう♪」

「ああ、おはよう」

「リサもここに出社してくるの?」

「うん、そうみたい……
三人で行動するように
言われているわ」

「そうなのね……
今日からいつも一緒みたいね……」

「よろしくね♪」

「ところでリサ
今日の行動予定は
どうなっているんだ?」

「そうね…
今日はボイストレーニングと
歌唱指導を
受ける事になっているわね」

「そうか…これからの事もあるし
一週間の予定を打ち合わせ
させてくれないか?」

「そうね♪そうしましょ♪」

三人は膝をつき合わせて
今後のスケジュールについて
話し合う。

「ほとんどレッスンばかりね?」

「そうね
だって素人だものw」

リサは笑う。

「とりあえず午前中は
ボイストレーニングだな…
それじゃ行こうか?」

三人は
会社のオフィスコミュニティを離れ
ボイスレッスンスタジオの
コミュニティを訪れる。

リサはスタジオに入り
指導を受けている。
その間
カノンと義人はスタジオの外で
レッスンが終わるのを待つ。

「義人〜?」

「ん?」

「私達って、これからずっと
リサのトレーニングの間
待っているだけなのかな?」

「正式にデビューするまでは
そうだろ?」

「何か出来る事は無いかしら?」

「うん……食事の管理とかは
リアルじゃないと出来ないし

俺たちに出来る事と言えば
彼女の警護と、スケジュール管理
心のケアくらいかな……」

「そうよね?
リサの事について
色々話し合わなくっちゃ
だよね?」

「でも、過去の事は
話したがらなかったよな?

あまり根掘り葉掘り
質問責めにするのは
良くないと思う」

「そうよね……
友達みたいにならないと無理よね
………
あっ!そうじゃん!」

「どうしたんだ?」

「友達よ!
私達、友達になれば良いのよ!!
そしたら
リサも心を開いてくれるかも!?」

正午になり
リサがレッスンスタジオから
出てくる。

「二人ともお待たせ〜
ごめんね、退屈だったでしょ?」

「ううん!大丈夫!
これからの三人の事を
話し合ってたの!」

「へ〜どんな話だったのかしら?」

「これからは三人!
友達として居ようね?って」

「え!?ともだち……」

「そう!友達として居られたら
素敵じゃない?」

リサはうつ向いてしまう。

「え!?え!?どうしたの?」

「私…今まで友達って

出来たことなくって……

それで嬉しくて……

何だろう?この気持ち……

嬉しいのに

涙が出てきちゃって……」


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