母（麗子）と娘（紗理奈）の軋轢-7
（もう、理屈は良いわ。ただこうして指を咥えて、
母親が絶頂を迎える様子を見ているだけの時間の方がもったいない。
美奈子だって、あの秘密の和室に籠って、
大輔に縛り上げられ、今までに感じたことのないような屈辱を感じながらも、
初めて経験する行為に歓喜の声を上げているに違いない。
もったいない。わたしだって、気持ち次第でそこに加わることができるのに。
お母様や美奈子以上の快感に打ちのめされることだってできるのに……。）
紗理奈は様々な思考を経て、ついに自ら行動することを選んだのだ。
理屈や道理を越えた先にある、単純に、性的な快感、快楽の追求のためだけに、
母親のように生きよう。
紗理奈はそう決心し、礼二に抱かれたのだ。
そして、礼二のピストン運動を受けるたびに、
礼二のペニスをオマ〇コの壁で感じるたびに、
この生き方こそが自分に一番ふさわしいのだと思うようになった。
そして改めて、その生き方を常に実践してきた母親のことを認めることができたのだ。
（そうだわ。やっぱり、お母様は、わたしの道しるべなんだわ。）
一度は否定しようと思った母親、麗子の生き方、考え方が、
実は自分自身が求めていた生き方、閑雅方だったことに気づいた紗理奈は、
もう何の躊躇いも何の疑問もなく、礼二のペニスを味わい尽くそうと考えた。
その変化をいち早く感じ取ったのは香澄だった。
（紗理奈さん。やっと、吹っ切れた、みたい、だわ。
でも、わたしがふっ来るまでにかかった年数と比べたら、
正直、紗理奈さんが羨ましい。
征爾さん、そして麗子との出会い。
それがもう少し早かったなら……。）
香澄が見つめる先で、礼二にバックから突かれていた紗理奈が、
四つん這いになりながら、少しずつ、麗子のそばへと動いていた。
そしてやがて二人は、ともに背後から、
レイプ犯である田辺と礼二に突かれながら抱き合った。
女同士にしては、そして母娘にしては、
あまりにも激しく、あまりにも濃厚なキスがしばらく続いた。
その間も、田辺と礼二の背後からの突きは容赦なく続き、
紗理奈は２度、麗子は３度、母娘同士の抱擁とキスの間に絶頂を迎えたのだった。
香澄が崩れ落ちそうになると、その身体を紗理奈が抱きかかえた。
紗理奈がひざを折りそうになると、麗子がその身体を抱き寄せ、キスを施した。
香澄の目には、際限なく続く母娘の悦楽の絵図がそこに繰り広げられていた。
そして、それをじっと見つめる香澄は、
自分一人が取り残されているような気持ちになっていた。