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MatchingDIVE
【SF 官能小説】

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出逢い-3

しばらくして
AIのアナウンスが
静かな声で聞こえてくる。

アナウンスに従い
目の前のドアに入ると
ロッカールームがあり
そこで全裸になりシャワーを浴びる。

シャワーを浴びると
別のドアが開き別室に誘導される。

その部屋は薄暗く
中央に大きなカプセルが
ライトアップされていた。

AIに従ってカプセルに入り
ペニスを覆うように
器具を装着し横になると
カプセルが自動で閉まる。

AIの優しいアナウンスが流れる。

「ユキヒト様、お待たせしました。
ミサ・パーク・デートプラン
スタート致します。
ごゆっくりお楽しみ下さい。」

ユキトはカプセルの中で
眠るように仮想世界に
沈んでいく…………


気がつくとユキトは
普段着ることの無い
洒落た服を着て
テーマパークのゲート前に
立っていた。
人々がゲートに吸い込まれていく。

「ここって!?……
昔、両親に連れて来て
貰ったなぁ……懐かしい………」

この時代には
テーマパークもVRになっている。

思い出に浸っていると
ユキトに向かって手を振り
走ってくる女性がいる。
女性が来ると息を切らして
話しかけてくる。

「ユキヒト!ごめん!待たせた?」

「え!?ユキヒト………」
(そうか!?
俺はマッチングダイブ風俗に
来ていたんだ!)

偽名の更に偽名を使っていた
ユキトは自分の設定ネームを
忘れていた。

「ああ…大丈夫!全然待ってないよ!」

「本当にごめんね、じゃあ行こうっか?」

女性はユキトと腕を組み
入場ゲートをくぐる。

女性は高いヒールのサンダルを
履いているので
ユキトよりも10cm以上高く見える。

金髪をポニーテールにして
ゆったりとした
Tシャツにデニムのホットパンツ姿で
モデルのように
美しい脚が程よく弧を描いている。

カプセルダイブで
全身スキャンされているので
二人ともアバターではなく
本人その物の姿だ。

(えっと……彼女の名前は……
ミキ…ミサ………ミサだったか!?)

ちゃんとプロフィールを
見ていなかったユキトは焦る。

「ユキヒト……
今日はありがとうね♪
全てお任せってお客さん
居なくって……
私、一度でいいから
パークデートって
してみたかったんだ!」

ミサは嬉しそうに話す。

「ユキヒト〜
最近仕事の方はどうなの?」

「え?俺
仕事はしてないんだけど………」

「え!?ごめーん!
わたし
お客さんの仕事聞き出すのに
いつもこんな聞き方しゃうんだ……

ユキヒトには
正直にお話しした方がいいわね♪」

ミサは恥ずかしそうに笑う

「ユキヒトは本名なの?」

「いや、違うよ、偽名だよ……」

「名前聞いちゃってもいい?」

「う、うん……ユキト……」

「え〜!?ヒが抜けただけじゃん!
可愛いね♪
あーーー!マスコットがいるー!
写真撮ろう?」

ミサの顔がとても輝いて見える。
写真を数枚撮ってミサは
恥ずかしそうに言う。

「ねぇユキト……
二人でも一緒に撮ろう?
記念に……」

「ああ……いいよ、撮ろう!」

ユキトとミサは
顔を寄せて嬉しそうに写真を撮る。

「あっ!?でも
ユキト…写真は禁止だから
この写真はあげられないの…」

「なんだよ!?
撮った意味無いじゃん!」

「いいの!気分を味わえたら
それでいいの!………行こ!」

パーク内を歩いて周り
見る物見る物に興味を示し
とても楽しんでいるようだ。

しかし
彼女はアトラクションに
興味を示すが入ろうとしない。
ユキトは気になって聞いてみる。

「アトラクションには入らないの?
あれとか、子供の頃に乗ったけど
面白かったよ!」

「………うん………でも
時間無いから………」

ミサは小さな声で淋しそうに言った。

「そろそろホテル、行こっか?
お仕事しなくっちゃ!」

笑顔でユキトを見る。
ユキトは風俗だった事を思い出す。

「あと何分あるの?」

「あと60分……」

「よし!あと60分
アトラクションを廻れるだけ
廻るぞ!」

ユキトはミサの手を引き
楽しむ事にした。
時間の許す限り
アトラクションを廻り大笑いする。


そして別れの時間が来て
ミサが淋しそうに話す。

「ユキト……
今日はありがとう……
私の人生で最高に
幸せな時間だったよ♪
こんなお客さん初めて……」

「いや!また会えるよ!」

「ふふふ嬉しい♪
でも、ちゃんと
お仕事はしないとね♪
その時、また私を指名してね♪」

ミサがユキトの頬に
キスをした瞬間
現実の世界に引き戻される。


「ここは……カプセルの中か……」

カプセルが自動で開き
AIの指示に従って服を着てから
待合室に通され
ボーイが話しかけてきた。

「ユキヒト様
お気に召されませんでしたか?」

「え!?」

「あ、いえ
射精されなかったと
AIから報告が有りまして……」

「あっ!大丈夫です!
すごく良かったです!
最高でした。
またリピートさせてもらいます。」

ユキトは慌てて答える。

「そうですか
ありがとうございます。
そう言って頂けると幸いです。
お連れ様が別室にてお待ちですが
ご案内致しましょう」


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