思いがけない待ち伏せ-5
香澄は礼二の手の動きに合わせて身体をくねらせ始めていた。
礼二のソフトなタッチに反応しそうになるのを抑えるため、
太腿をきっちりと合わせているのだが、
その圧迫感が微妙な快感へと変化しながら身体の奥の方まで広がっていくようだった。
「ただ、データがすべて失われたわけではないんだ。
バックアップはある。ただし、征爾君の頭の中にね。
で、今日伺ったのは、あんたの旦那、征爾君に、
そのデータをわたしたちに見える形で提供してもらえないかということを
お願いをするためさ。
実は、さっきあんたたちに使ったのは、
あんたの旦那が改良に成功した、最大の媚薬効果を発揮してくれる試作品だ。
あの薬のおかげで自分の身内が喜びに溢れかえっている様子を見れば、
征爾君も考えを変えてわたしに協力してくれるだろうと思ってね。
それで今日はお邪魔したってわけだ。
しかし、あいにくと言うべきか、幸いと言うべきが、征爾君は外出中だという。
まあ、征爾君が帰宅した時の驚く顔が目に浮かぶよ。
それまで我々と、存分に薬の効き目を堪能しようじゃないか。」
田辺はそこまで話し終えると、麗子の顔に自分の股間を思い切り押し付けた。
身体中で抵抗していた麗子の動きが次第に激しくなり、
やがて全身が大きく跳ねるように痙攣し始めた。
麗子の頭が前後左右に激しく振られた。
「窒息死でもされたら、それはそれで困るしな。仕方ない。」
田辺はそう言うとゆっくりとペニスを引き抜いた。
「大輔。あとはお前に任せたからな。」
大輔は麗子の身体を支えながら腰の突き上げをさらに強めていく。
「ウッゥォ〜。グゥェ〜。アッアッアッ……。」
麗子の身体が硬直し、口はだらしなく大きく開かれ、目は白目をむいている。
(麗子。いっちゃったんだわ。おそらく、気も失っているに違いない。
ああ、今の絶頂。どれほど深かったんだろう。
あんなに身体中を痙攣させていくなんて、見たこと、ないわ。)
大輔はそれでも腰の動きを止めようとしない。
大輔の動きに合わせて麗子の身体が力なく揺れる。
「あ、あ、いく〜。」
大輔が情けない声を出し、身体をビクンビクンと揺らせた。
大輔が麗子を支えていた腕の力を緩めると、
麗子の身体は大輔の膝から床へと床へ、ゆっくりとずり落ちていった。
麗子の身体は全身が脱力しているものの、
時折太腿のあたりがぴくぴくと小刻みに震えている。
(麗子ったら、あんな状態になりながら、まだ感じているんだわ。)
香澄は自分の膝が次第にがくがくと揺れ始めるのを感じた。
田辺は床に転がった麗子の顔を覗き込むと、次は部屋の隅にいる美奈子へ目をやった。
双頭バイブを与えられた美奈子は壁にもたれかかる様に寄りかかり、
四つん這いの状態でその一方をアナルに、もう一方をオマ〇コに突っ込んだまま、
激しく腰を振っていた。
もともと自分ひとりきりの世界に入ってしまうことの多かった美奈子は、
田辺たちの仕打ちによって、
征爾たちの長年の努力のおかげでようやく抜け出たトンネルに、
再び入り込んでしまったのかもしれなかった。
男たちからの注意がそれた紗理奈は男たちの様子をうかがっていた。
麗子に夢中になっている田辺と大輔。香澄の身体を弄ることに集中している礼二。
助けを求めるならば今しかなかった。
紗理奈は男たちに気づかれないように、ゆっくりと動いて、
自分の切り裂かれた服へと近づいていた。
その傍らにはスマフォがあるはずだった。
(とにかくお父様に連絡を……。さもなければ、最悪の場合は110番……。)
恐らく紗理奈はそんなことを考えながら、
スマフォに向かって移動していたに違いない。
しかしその動きも、田辺の目には全て見通されていた。
「お嬢さん。何をしているんだ?」
美奈子に近づいていた田辺は、紗理奈の方に突然振り返ると激しく怒鳴りつけた。
「どこかに連絡するつもりかな?父親のところか?
それは良いアイデアだ。
わたしも、どのタイミングで征爾君に連絡しようか、考えていたところだからね。
ただ、わたしは自分以外のものの意志で動くことが大嫌いなんだ。
わたしが征爾君に連絡するタイミングは自分で選ぶつもりだよ。
余計なことをするんじゃない。」
すぐさま大輔が紗理奈に近づき、両腕をとると強引に、ベッドへと投げつけた。
「おい。大輔。そのあたりに何か縛るものがあるだろう。
そうだ。キッチンからラップを持って来い。」
田辺は大輔にそう命じた。
「お嬢さん。ラップの使い道にはいろいろあってね。
食品の新鮮さを保つだけじゃない。
最近じゃあ、荷物の梱包にも使われているんだよ。
密着させると、驚くほどの力を発揮する。
お嬢さんの鮮度を保ちつつ、拘束できるっていうわけだ。
おい、大輔。素っ裸にひんむいてから、丁寧にラッピングして差し上げろ。」
紗理奈の抵抗もむなしく、数分後、紗理奈は全裸の身体をラップで巻かれ、
身動きできないようにされベッドに転がされた。
「大輔。」
紗理奈をベッドに転がせた大輔が田辺に呼ばれた。
「この馬鹿野郎。」
田辺は大輔を数発殴り飛ばした。
「こんなにぐるぐる巻きにしたら、この女の身体を楽しめやしないじゃないか。」
「す、すみません。」
「おい。カッターをもって来い。なけりゃあ髭剃りでも構わない。
ラップを切り刻めりゃあ、なんだっていいんだ。」
数分後、大輔はムダ毛処理用のシェーバーを探して持ってきた。
「普通のカッターの方が安全なんだがな。
お嬢さん。これで少しだけラップに細工させてもらうぜ。」
田辺はそう言うとベッドに転がされていた紗理奈に近づいた。