思いがけない待ち伏せ-3
「まさかこんな日にお客様とは。あんたも相当運が悪い女だなあ。」
男はそう言って笑うと、紗理奈に回した腕にさらに力を入れた。
紗理奈の顔がゆがみ、口からは小さな悲鳴が漏れた。
「か、香澄さん。ごめん、ね。」
「ちょっと何なんですか?放してあげてください。」
「おっと。お客様のご要望でも、それはかなわないなあ。
まあ、部屋に入りなよ。うちのボスが話をしてくださるだろうから。」
男は紗理奈を羽交い絞めにしたまま、
香澄の身体に押し付け、強引にリビングへ押し入れた。
「どうした?何があった?」
声が聞こえたのはベッドの向こう側からだった。
香澄が顔を向けると、床に仰向けに寝た男が顔をこちらに向けている。
よく見ると、男の腰の上には麗子が跨り、
目をじっとつむったまま、ゆっくりと前後に腰を振っていた。
衣服は身に着けておらず、破れかけたブラジャーが肩にかろうじて引っかかっていた。
モロ出しになった二つの乳房に、下になった男の手が伸びている。
麗子の手はその男の手に添えられており、ゆっくりと動いていた。
男の手が胸を揉んでいるというよりも、
麗子の手が先に動き、男の手を使って自分の乳房を揉んでいるような動き方だった。
(麗子?どうしたの?あの表情は…。それほど嫌がっているようにも見えない……。)
「おやおや、お出迎えもしないで申し訳ない。
こんな時にお出でになるなんて、あんたも運がないな。
しかし、それにしてもすごい美人じゃないか。」
腰の動きを留め、麗子が目を開けて怒鳴った。
「やめてちょうだい。香澄には……。
その人には関係ないわ。
その人はうちの人間じゃないんだから。」
「香澄……。そうか、香澄さんっていうんだ。
いや、初めまして、香澄さん。わたし、田辺と言うものです。
こちらの鈴木さんのご主人とは、まあ、同業者と言うかお友達と言うか。
ああ、決して怪しいものじゃありませんのでご心配なく。」
田辺と名乗る男の手は今度は自らの動きで麗子の乳房を荒々しく揉みだした。
香澄が麗子に駆け寄ろうとした瞬間、
香澄の背後から紗理奈がベッドへと飛んだ。
香澄が振り返ろうとした瞬間、香澄も突き飛ばされベッドに転がった。
顔を上げ振り向くと、紗理奈を羽交い絞めにしていた男が仁王立ちしていた。
「おい。手荒な真似をするんじゃねえ。特に後から来た奥様は大事なお客様だ。」
ベッドの香澄に近づこうとしていた男を田辺が制した。
「???でも、田辺さん。この女、凄い下着、着けてますぜ?」
スカートの裾から覗く股の奥を見た男が香澄の身体に顔を近づけながら言った。
「凄い下着?」
そう言うと男は腰の上の麗子を両手で押しのけ、ゆっくりと立ち上がった。
麗子の身体は田辺の身体から落ち、股を大きく開いたまま床に転がった。
立ち上がった田辺の股間に、香澄が今まで見たことのないほど太い、
おそらくは麗子の愛液で濡れているのだろ、黒光りしたペニスが現れた。
(す、凄い。勃起した状態とはいえ、こんなに……。
うちの人のとは比べ物にならない。
それに、長さは征爾さんのくらいかもしれないけれど、
太さは一回り、いや、二回りは太いわ。
さっきまで、麗子がこれで犯されていたのね。)
香澄の目は気が付くと、男の股間にくぎ付けになっていた。
男はベッドの縁を回り、香澄の側へ歩いてきた。
男が一歩踏み出すごとに、黒光りしたペニスがビクンビクンと脈動する。
田辺はベッドの縁に膝をかけ、香澄の両足首を掴んだ。
香澄が抵抗する間もなく、その手は香澄の脚を左右へと大きく開かせ、
香澄の両脚の付け根が露わになった。
「なるほど。これはもっとじっくりと鑑賞させてもらおうか。」
そう言うと田辺はベッドの横にいる男に声をかけた。
「おい、礼二。このお客様、香澄さん、だったかな。下着姿にしろ。
ただ、お帰りになる時に困らないよう、洋服を破いたりするんじゃねえぞ。」
「はい。わかりました。」
礼二と呼ばれた男は薄笑いを浮かべながら香澄に近づき、
香澄の足首をもってベッドから引きずり落した。
香澄のワンピースが腰のあたりまでめくりあがり、へそまでが露わになった。
「田辺さん。脱がすまでもない。この女、ワンピースの下は、下着だけですぜ。」
「ほう。思った通りの女だな。おい、お子に立たせて下着姿にしろ。
大輔。お前はその奥様の方の相手をしてやれ。
もう自分から腰を振るほど感じまくってる。
いかせてやらないと気が狂うかもしれないからな。
そのメス豚は一人にしてもいても、もうバイブに夢中だろう。」
(田辺、礼二、大輔。この3人の男たち、一体何者なの?)
香澄はわけもわからないまま、礼二を見た。
近づいてきた礼二が香澄の身体に抱きつき、両腕の動きを抑え込んだ。
そのまま背中のファスナーをゆっくりと下ろしていく。
ファスナーが腰まで下ろされると、香澄は不安定なベッドの上に立たされた。
礼二が香澄の肩から布地をずらすと、ワンピースはストンとベッドの上に落ちた。
香澄は両手で身体を隠そうとしたが、
その手はむなしく礼二によって掴まれてしまった。
礼二は素早く真奈美の腕をとり、後ろ手に締め上げた。
痛みを和らげようと身体を反らせたせいで、
本来ならば隠したい部分を前に突き出す結果となり、
それは卑猥な下着を身にまとった自分の姿を田辺の前により大胆に晒すこととなった。