明美の変貌-1
カフェに明美と次朗が戻ると、会は酒もすすみ盛り上がっていた、早智子が二人を見つけると
近寄って来て言った
「明美さんキレイになられましたね」
「そんなに急に変わるものかしら？」
「ハイ 変わるものです（笑）」
明美は、早智子の言葉だから信じたいと思った
「私のお薦め通りだったでしょ？次朗くん」
「凄く素敵だったお話以上ぅかなぁ（笑）」
「時々、次朗くんとは仲良くしたら良いですよ（笑）」
「早智子さんや、由紀さんに叱られちゃうじゃない？」
「私とは兄妹だし、由紀さまだって次朗くんのお気に入りに嫉妬はしませんよ」
「私を気に入ってくれているのかなぁ〜次朗君」
「どうせ2回逝かされたんでしょ？」
「ええッまぁ〜（笑）」
「次朗くんが指示もなく2回も逝かせてくれる何てお気に入りだけだよ（笑）」
「えへ〜それは凄く嬉しい（笑）」
明美は次朗がお世辞で褒めてくれても、嬉しかったのにそんな事を聞かされると益々次朗が
可愛くてしょうがなかった。
「これで明美さんも由美子さんや周りが違って見えてきますよ」
「そんなものなのかなぁ〜」
「はい、直ぐに解ると思いますょ」
明美は、先ほどから注目していたルミや寅吉を観察してみようと思った
ルミは相変わらず明るく、誰とでも話している由美子を気にしながらなのは、変わらない
寅吉君もその場に居るのに、影の様で目立たないが、飲み物が少なくなると注いだりして
気が利く、アッ由美子さんのドリンクは減っているのに注がないんだ寅吉君、
忘れているのかな？何て思って見ていたら、ルミが別のドリンクのグラスを入れ替えて
置いた、それを普通に由美子さんが飲んでいる。
別のドリンクに変更するんだッ それを判っているから注がなかったのか寅吉君は
ルミさんも判っているんだ、新たな飲み物に変える事そこまで、二人は判っているのかぁ
流石、由美子さんの直属の部下ね 明美はあの位は私も出来るようにならないとダメね
そんな事を見て思った。
由美子が立ち上がり、社長の方へ歩いて行き何かを話している、ルミと寅吉が立ち上がり
何か準備をしているようだッ
社長が立ち上がると、話し出した、
「えぇ、今日の歓迎会を行う前に由美子から、聞かされた話なのですが、事務長が来週
奥さまとの25周年の結婚記念日だそうです。」
「忙しい毎日で、社員を働かせているんです記念日位は皆さんで祝いましょうと、私も
由美子に叱られまして、ココでお話しているわけです。」
「事務長、25周年おめでとうございます」
由美子が社長に花束を渡し、事務長に渡す。
これはセンターからですとルミがワゴンに乗せた大きなケーキを運んで来た
祝25周年と書かれたシェフのケーキだ
「奥さまと2人で食べて下さい」
全員が拍手しておめでとうございますと言った
「私も忘れていた様な事を皆さんに祝って頂きありがとうございました」
「この花束とケーキで少しは、私も恰好がつきますね（笑）」
事務長はそう言ってお礼の挨拶をした。
拍手の中、事務長も少し照れたように笑いながら周りに頭を下げていた。
明美は、こう言う事を当たり前に準備してする人なんだ由美子さんは、それに反応するように
二人は動く訳だ、事務長じゃなくても感動する心の隙間を埋めるのが上手な人だと
由美子を更に好きになった明美であった。
「由美子さんってこう言う事を普通にするんです」
由紀が明美に言った
「思っても、準備して実行するのは簡単ではないですよ」
「そうですね（笑）された人は更に思うでしょうね」
「今回だって、花束を注文してシェフにケーキをお願いして
何日前から準備しているんですかね？」
「早くても数日はかかりますよね」
「依頼をしながらやっている訳ですからね凄い」
明美も由美子の手助けを微力ながらしないとダメだと改めて思った。
「アッ由紀さんッ次朗君にはお世話になりました、ありがとうございます」
「いいえ 次朗もねぇ〜明美さんがお気に入りみたいで（笑）」
「そうですか？」
「ええッ全然明美さんを見る顔は違っているもの（笑）」
「そんな風に言われると嬉しいです」
「本気で舐めたそうな、いやらしい顔していた（笑）」
「恥ずかしいッそんな顔して観られていましたか？」
「次朗とは仲良くして上げて嫌がらずにね」
「嫌がる何てェ私がお願いした方なのにぃ」
「明美さんなら夢中で舐めたがるからダメな時はダメとちゃんと言って上げてね」
「判りました（笑）」
明美は、由紀に次朗の件も許可をもらったし、由美子にも使える事務員だと思われないと
いけないと、思った。今日は凄く良い一日だと本当に思った。