『真夏の遊戯 side:A』-6
できるだけ木の根のない土の柔らかなところに俺は自分のシャツをひいた。
その上に彼女を寝せた。
軽くキスをして、ショートパンツと下着を脱がせた。
膝が固く閉じられている。
「はずかしい?」
わかっていながらも、聞いた。
「だい…じょぶ…」
膝の力を緩めたようだ。
俺を受け入れようとしてくれるのがわかってうれしかった。
両膝を、彼女自らつつ…と開いた。
胸が高鳴るのがわかる。
秘部に、指をそっと当てた。
「ぅ…ン」
ニュチュッ。
(濡れてる…)
指でそこをなぞりながら伊織の頭の下に腕を入れ、キスをした。
「や…、あたし、すごくやらしい…」
泣きそうな顔をして言うのでビックリした。
「そんなこというなよ…。俺、うれしいんだけど」
ぬちゅぬちゅっ…。
その音ははっきりと響いていた。
「だってこんなに…。呆れるでしょ…?」
「…バカ」
俺は伊織の手を取って、俺の中心へと導いた。
「…!」
「…俺のほうがずっとヤらしい」
伊織がプッと笑った。
「早く伊織の中にはいりたいとよー」
「やだ…、レンのえっち…」
「だからゆったじゃん」
びくんっ!
伊織の体が大きく跳ねた。
俺の指は伊織の突起物を捕らえていた。
「だめ…そこ…」
「だめじゃ…ないだろ?」
「ヤ…、いじわる」
俺はクニクニとそこを執拗に攻めた。
「んくぅっ…!そこ感じやすいの…、優しくして、お願い」
「気持ちいいの、わかるんだ?確かに伊織はやらしいかもな」
キュッ!
軽く摘んだ。
「やぁぁんっ!」
「てことは…、一人でしてるってコトだよな」
「そ、そんなこと…」
「見てみたいな、伊織のオナニー」
「レンのばかぁっ…!」
抗う姿が可愛くて仕方がない。
(いじめすぎたかな…?)
伊織の秘部からは堰を切ったようにトロトロと愛液が溢れ出していた。
「ゴメン、伊織。怒るなよ」
「レンがこんなにいじわるだなんてしらなかった…」
「もっといじわるになるけど?」
体を起こすと、伊織の股の間を割って入り、自分の腰を押し付けた。
「さっきのアレ、挿れていい?」
服越しでも、その硬さは伝わっているはずだ。
「ぁ…んなおっきぃの…はいんないよ…」
「俺も気持ちよくなりたいんだけど」
かぁっと伊織の顔が紅潮している。
俺はハーフパンツをトランクスごと下ろした。
「やっ…」
両手で顔を覆っている。
「コラ、そーゆー態度は傷つくだろ」
「だって初めて見るんだもん」
「お前のこと、これ全身でスキだって言ってまス」
伊織は体を起こし、目がそれにくぎ付けになった。
「な、なんかヘン」
「こーゆーものなんです。さわってみ?」
おずおずと手をだした。
指がつ、と触れた途端、俺は体を電気が走ったような衝撃に襲われた。
おそらくは、遠い昔を別にすれば、自分以外の人間に触れられるのは初めてだ。
「すべすべしてる…」
快感を気取られまいと平静を装った。
「挿れて…いい?」
いいながらも、伊織の背中に手をまわし、再び横たわらせる。
「まって、あのね…」
「ンっ…!」
伊織の手は俺の肉棒に添えられたままだ。
「あたしのコト…スキなのは…ココだけ…?」
伊織の手に自分の手を重ねた。
「俺のキモチはさっき言いました」
伊織の手を離し、自分で握ったままのそれを伊織の秘部に当てた。
じゅぷっ…。
「そんなの…ずるい…ぁんっ」
「ちょっと痛いかもね」
ぐっ、と力を入れる。
ぬぷぅっ。
「あっ…」
「そんなに知りたいなら全身で受けとめろよ」
「レンっ…!ぁ…」
きつい。
伊織の顔が苦痛で歪む。
「ごめん、少し我慢して」
ゆっくりと、押し入る。
少しでも苦痛を取り除いてやりたかった。
零れる涙を唇で拭った。
「いお…り…」
「レン…、あたし…大丈夫だから…、続けてお願い」
泣きながら笑おうと必死で取り繕っている。
そのいじらしさに胸が締め付けられた。
伊織の手は俺を離すまいと、しっかりと背中に回されていた。