双子の姉妹 Part 1-1
次の瞬間、ジャッキーは突然、何かに気づいたかのような目で俺を見つめて、”You don’t say...Just come after me quick. (きみ、まさか。。。ちょっと、わたしの後について来て。ぐずぐずしないで。)”と言った。
彼女は、自分のオフィスにやってくると、何か探しものを始めた。そして“Be seated. It won’t take long.(腰掛けて待っていて。そんなに時間かからないから。)”と言った。彼女は、自分のデスクの引き出しから、少し大きめの手帳か日記帳のようなものを取り出して、パラパラとページをめくり、あるページに至り手がパタッと止まった。そして、震える手でそれを見つめて、俺に見せた。”Is that you, sitting right next to Jeniffer?(ジェニファーの隣に座っているのはきみ?)”
それは、ジェニファーが2年前の年末に妹に宛てて書いた、自家製のクリスマスのグリーティングカードだった。それは引き伸ばして現像した写真を利用して作ったもので、クリスマスツリーを挟んでジェニファーと俺が幸せそうな表情を浮かべて、乾杯のポーズを取っていた。そして、2人の下には、手書きの筆記体で”Happy Holidays!”とピンクの油性マジックの字が書いてあった。
俺はその時のことを鮮明に覚えていた。クリスマスの2週間ほど前の土曜の午後に、俺は塾で勉強してくると親に偽り、ジェニファーのマンションに行った。彼女が、”I wanna take a picture of us. (わたしたちの写真を撮りたい)”と言うので、その時一緒にレリーズ撮影した一枚がそのカードだった。
その日、俺はジェニファーに、まだクリスマスは2週間も先なのに、なぜ部屋にツリーを飾るのかと尋ねた。すると、彼女は俺を膝の上に乗せて、背後からぎゅっと抱きしめてくれた。そして、優しい声で、”Because that’s the way we’re, sweetie.(わたしたちの国の習慣よ)“と言った。そのあと、俺たちはジェニファーが作ったパンケーキを一緒に食べ、塾が終わる時間まで彼女のベッドでセックスした。俺は幸福な気持ちに包まれて、彼女のおっぱいに甘え、彼女の膣の中で何度も逝った。
俺は追憶から、ハッと我に返り、ジャッキーに”Yeah, that’s me. We were kind of ....close.(ええ、そこに写っているのはぼくです。ぼく達は、まあその、親しかったんです。)”と言った。
“She didn’t say who you were, but I, sort of, know who you are, because our thoughts were sometimes in sync. Thousands of miles across the Pacific. Can you believe what I’m talking about? What’s your name? (ジェニファーはきみが誰であるか言わなかったわ。けれども、私にはきみが誰か分かる。私たちの思いはシンクロしてたの。太平洋を何千マイルも超えて。きみ、わたしが言っていることが信じられる?きみの名前は?)”と、ジャッキーは目に涙を浮かべて言った。
“I’m Kou. Just fresh into town a couple of months ago. My dad got transferred. I believe in what you’ve just said, since both of you are so alike...(ぼくは、コウです。2カ月前に親の転勤でこちらに来たばかりです。ぼくは、あなたがさっき言ったことを信じます。だって、あなたたち2人はとてもよく似ていますから。)と俺は答えた。
すると、ジャッキーは「ホント?これまで誰もわたしの言うことを信じてくれなかった。」と、泣きながら言った。日本語で。
俺は耳を疑った。