美沙希の初恋-1
美沙希は週2回の恵介とのひと時でたまったストレスを開放しつつ、
女としてのテクニックも磨いていった。
恵介とのひと時を楽しみに我慢することでオナニーの回数も減っていった。
恵介は恵介で、美沙希が快感を得るためにはどこをどうすればいいかを試行錯誤し、
自分の二人のパートナー、倫子と詩織とのセックスに生かしていった。
倫子は次第に教師としてもタフさが身に付き、自信も持ち始めた。
恵介に支えながら心の安定が図れたことで、考え方にも余裕が出来てきたのだ。
倫子はやがて先輩教師である槍田建男(やりた たてお)と付き合うようになった。
ただ、詩織と恵介との3P関係は自分の原点とでも思っているのか、
あるいはやはり理想の男が恵介なのかは定かではなったが、解消する気配もなかった。
槍田建男(やりた たてお)は詩織の5つ年上で、実は妻子があった。
勿論、それを知ったうえで倫子は建男と付き合い始めたのだ。
学期末の納会で2次会のカラオケ店で、隣に座った建男と意気投合し、
最後は2人きりになったカラオケボックスの中で二人は身体を重ねた。
建男は妻との離婚を持ち出すこともなく、
一夜限りのアバンチュールと思っていたようだったのだが、
倫子の方はそうはいかなかった。
建男のテクニックに夢中になったわけではない。
酔った勢いで、店員に見られるかもしれないというスリルを感じながらのセックスが、
あまりにも強烈な印象だったのが本当のところかもしれなかった。
そのせいかそれからの二人の密会は、必ずと言ってカラオケルームだった。
あの薄暗い密室の中で、時折ガラス戸越しに店員が通り過ぎ、
客たちの大声で話す声が聞こえる場所で、
やがては着ているものをすべて脱ぎ捨ててセックスをする。
そのスリルと刺激に二人は正にハマったのだ。
二人の行動はやがてエスカレートし、
カラオケ店のトイレや非常階段でも身体を交えるようになった。
時折酔っ払い客に見つかることもあったが、
そんな時酔っ払い客はあえて大きな声も出さずに、二人の姿をじっと見ていた。
中にはズボンを下ろし、自分の一物を扱きながら二人のセックスを見る酔っ払いもいた。
思いもかけずに見られてしまったことにさらに刺激を受けた二人は、
それ以降、わざと人目に触れるような場所でのセックスにハマっていったのだ。
そして倫子の性格や行動にまでその影響は表れた。
まず、服装が変わっていった。
最初は自信なさげな、リクルートスーツに毛が生えたような服装だった倫子は、
いつからか膝上丈のタイトスカートに白のブラウスという服装で、
生徒たちの前に立つようになった。
黒板の前に立ち、板書をしながらチョークを落としては膝をかがめて拾う。
前の席に座った男子が股間を固くしながら覗き込んでいるのを確信しながら、
わざとゆっくりと、そしてお尻を突き出しながらの行動が当たり前となった。
そんな倫子に刺激され続け、やがて我慢の限界を超えたある教え子に、
倫子は放課後の教室で襲われた。
襲われながらも、そのスリルと背徳感に倫子は我を忘れ、腰を振った。
生徒の上に跨り、半狂乱になって腰を振る倫子の姿をたまたま見かけた建男が、
その生徒を殴り、けがを負わせた。
被害者生徒の両親の訴えにより、二人の関係も明るみに出て、二人は学校を去った。
こうして恵介の初恋の相手は消息不明となったのだ。
この露出にハマった教師たちの話は、
いつかまた詳しく話すとして話は兄妹の話に戻る。
妹、美沙希の気持ちを受け止めながらも、恵介と詩織の関係は相変わらず続いていた。
倫子がいなくいなったことで、3人での絡みができなくなった二人は、
ある種の物足りなさを感じつつも、
世間の恋人同士のように二人だけの熱い時間を楽しむようになった。
一方、美沙希と詩織の関係も続いていた。
詩織とのレズ関係から倫子が抜けたことに物足りなさを感じた詩織は、
美沙希を自分の家に呼んだ時、妹の沙織を引き合わせた。
勿論、美沙希と沙織は互いにサッカー部のマネージャーであり、旧知の仲ではあったが、詩織は改めてレズのパートナーとして沙織を紹介したのだ。
沙織も美沙希も、あまりにも身近に、同じ性癖を持ち、
互いが必要とする相手がいたことに驚きつつも、
その思いがけない出逢いを喜び、
三人は底のない快楽を互いに求め合うようになった。
両親はもとより周りの大人たちも、
3人が三姉妹のように仲良くふるまうことに何ら心配をしていなかった。
男友達と外泊することを決して許しはしない親たちも、
女3人が互いの家を行き来し、外泊することがあっても安心しきっていたのだ。
恵介も、当然そのことは詩織から聞いて知っていた。
詩織からは何度も、
「ねえ、うちの沙織とも寝てみない?3人で楽しもうよ。」
と誘われた。
詩織、沙織姉妹との3Pは正直恵介にとっては魅力的な関係だった。
倫子との3Pでは味わうことのできなかった、姉妹と同時に関係をもつことになるのだ。
(これはさすがに親父でも経験してないんじゃないだろうか。)
恵介は詩織から誘われるたびにそう思った。
いっそのこと、父親に聞いてみようとも思ったが、さすがにそれはやめておいた。
(ああ、オレも中学校時代に経験したさ、なんて言われたらたまらないし。
それに親父のことだ。オレにも紹介しろ、なんていうことさえ言いかねないぞ。)
今でも母親と毎晩のように身体を交え、恵介が知らないような体位を試す、
父親の姿を思い浮かべながら恵介は思った。
(でも、それはそれで刺激的なセックスができるかもしれない。)