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真奈美の性春
【学園物 官能小説】

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生野家と斎藤家 家族の生き方-4

「なにをおっしゃりたいのか、正直、良く分からないのですが。」
「いや、ご想像の通りですよ、雅和さん。
 この紗理奈も、わたしたち夫婦の血を受け継いでいる。
 わたしの遺伝子と妻麗子の遺伝子を。」
「いや、両親の遺伝子を子どもが受け継ぐのは当たり前なのではないですか?」
「しかし、そこには未だにその一部しか解明されていない、
 優劣や相乗効果があるのです。」
「優劣や相乗効果?」
「まあ、簡単に言えば、足し算ではなく、掛け算になる、ということでしょうか。」
「掛け算に?」
「はい。父親と母親の両方に、淫乱の遺伝子があれば、それは掛け算される。」

「淫乱の?遺伝子?そんなものがあるんですか?」
「まあ、いろいろな要素が絡まってではありますが、
 性欲や性機能に関わる遺伝子が優性に遺伝することがわかっています。
 男ならば、ペニスの大きさ、太さ、硬さ、持続力、勃起力、様々な要素がある。
 女性にもそれに関連する要素があるのです。
 膣の位置や形、収縮力、小陰唇や大陰唇の厚みや大きさ、クリトリスの大きさや感度。
 それぞれマッチする要素が父親と母親の双方にある時、
 それは掛け算された能力となる。」

「感度のいい女性と性欲の強い男性の子どもは、
 例えば男の子であれば絶倫になる、みたいなことですか?」
「まさにその通りです。それも、そのマッチする要素が多ければ多いほど。」
「ストレートに言えば、淫乱女と淫乱男の間には、
 わたくしのようなどうしようもなく淫乱な娘が生まれるということですよね、
 お父様。」
なりを潜めていた紗理奈がボソッと呟いた。

(言いにくいことをストレートに表現するお嬢さんだ。)

「娘の言う通りです。わたしはセックスについての研究、実践を生業とするほどに、
 セックスに溺れ、セックスに浸りきっている。
 妻の麗子も、結婚前から淫乱な娘として生きてきていた。
 その二人が出会って、淫乱なセックスの限りを尽くした結果できた娘が紗理奈です。
 妹の美奈子も、弟の敏明も、同様です。」
「敏明君も、ですか。」

「はい。その淫乱な体質ゆえ、あのような症状を発症し、
 その治療として真奈美さんにずっとご苦労をかけていたということです。
「淫乱な体質から生じた症状を、真奈美が治療していた?」
「そういうことです。」
「やはり………そうでしたか。」
「申し訳ありません。」

「いや、初めてこちらに伺って、お話を聞いた時からそういう予感というか、
 それらしいことは感じてはいました。
 ただ、まさか小学生の真奈美と敏明君に、
 そうしたことはあり得ないとも思っていましたが。」

「雅和さんが、いや、生野さんご夫婦がどう考えてらっしゃるかはわかりかねますが、
 わたし自身はセックスそのものに年齢は関係ないと考えています。」
「年齢は関係ない?」
「はい。生殖活動としてのセックスには、確かに年齢的な条件はもちろん、
 経済的や法律的な条件もあるでしょう。
 けれど、互いがわかりあうための手段、
 コミュニケーションのツールとしてのセックスには、
 年齢も、経済力も法律も、道徳観や倫理観ですら関係ないというのが、
 わたくしどもの持論です。」

「だから、真奈美と敏明君が、
 互いに小学生でありながらセックスをしてもおかしくはない、そう仰るのですか?」

「おかしくはないというか二人にはそれが自然だったようです。
 どちらが強いたわけでもない。
 互いがそういった雰囲気になり、互いが理解しあった結果がそうであった、と。」
「しかし、小学生同士が互いの合意も何もないでしょう。」

「では、雅和さんはいくつだったらОKなさいますか?」
「いや、それは一概には。個人差もありますし。」
「そうです。個人差です。人はとかく平均値で見がちですが、
 一番大切なのは個人差があることを認め、それを見極めることだと思います。
 真奈美さんは、素晴らしい女の子です。
 性格も、やさしさも、思いやりも。そして性的な発育状況も性的な能力も。
 大人と比べて遜色ないどころか、遥かに凌いでいます。
 こういう比べ方自体が間違っているのですが、
 全体の平均値と比べた方がわかりやすさがあるでしょう。」

「真奈美が素晴らしい、ですか?性的な意味で?」
「はい。多くの女性が求めても手に入れることがかなり難しい快感も知っています。
 男を喜ばせる技術についても、
 この紗理奈もうちの麗子も、もう真奈美ちゃんの足元にも及びません。」
「………。」
「勉強ができる、スポーツがうまい、そういったことだけが人間の能力ではありません。
 人間誰しもがおそらく経験するだろうセックスに長けている。
 しかも幼いながらも大人の女性を遥かに凌ぐ能力を持っている。
 素晴らしいじゃないですか。」

「………。」
「もちろん、すべて人との競争ではありません。
 人と比べて勝っていることがすべてでもありません。
 おそらく、ご両親は真奈美ちゃんの良さを認めて、
 のびのびと育てられてきたに違いない。
 あの性格を見ればそれはよくわかります。
 劣等感など微塵もない。
 常に前向きで、人のことを思い、人を善として見ることができる。
 そして何よりもコミュニケーションをとる上での最高のツール、
 セックスに長けている。親として誇らしいではないですか?」


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