9月:ドイツ-3
流れる街並みは絵本のようで。
可愛くて、素敵で。街全体が絵本の中のようだった。
「凄いね」
「うん。俺も初めて来たときビックリした」
お店の一つ一つも素敵で
時代が違う街に迷い込んだかのようだった。
「ねぇ。小川くん?」
「ん?」
「コンビニが、ないのね」
あぁ、だからだ!
だから時代が違うような気がするんだ!
街全体が、いい意味で古いままの街並みを崩していない。
「コンビニはないんだよね」
「へぇ・・」
「その代わりいたるところにパン屋とアイスクリーム屋がある」
あっという間についた家は
これまた期待を裏切らないかわいらしい家で
「疲れた?少しゆっくりする?」
どこまでも優しい小川くんは5カ月会っていないのなんか感じさせないぐらい口調で
まるで前回あったのは先週の様だ。
「うん。少し疲れたな」
全くの一人海外は思った以上に緊張していたようで
小川くんに会って安心したら眠気が襲って来た。
「シャワーをしてゆったりした服に着替えて少し寝たら?」
そう笑う小川くんに甘えて
私は小川くんの匂いのするベッドにもぐりこんだ。
シャワーの後の気持ち良さと肌触りのいい服と、小川くんに包まれて
私はぐっすり寝込んでしまった。