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遠恋カレンダー
【女性向け 官能小説】

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9月:ドイツ-13


10時間以上も飛行機に揺られ
やっと降り立った成田では、なぜかほっとした。

「日本、だぁ」

日本のにおいと空気に
入国ロビーを出ようとしたところで

「ほのかちゃん」

走って来たような荒い息とともに
その声は飛んできて

「お帰り。フライトは疲れただろう?
車で来たから、乗って行けよ」

秋田さんの顔があって・・・

「ちょうどお客さんを送ってきたところなんだ。
伊藤さんに、今日の昼過ぎに成田に着くって聞いたから」

葵のおしゃべり・・・

「ごめん迷惑だった?」

何も言わない私に秋田さんは少し困った顔をして

高い背をかがめて、うつむく私の顔を覗き込む。

その時、我慢していた涙が一気にあふれてきて
「ありがとうございま・・・す」
涙声でそれだけ言うのが精いっぱいで。

「ほのかちゃん」

いきなり泣き出した私をほかの人から隠すように・・・



秋田さんは私を抱きしめた―――


ドイツの9月の花:シオン
花言葉:遠方の人を想う


****

ドイツイメージ監修:Rapanseちゃん&きっちゃん

Danke schön!





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