Pカウンター裏の秘め事-1
事務所を閉鎖してから麻沙美はダンスインストラクターに戻ってくれた。
文科省でダンスが必須と決まってからは生徒が急激に増え特に「現代的なリズムのダンス」は
他の2部門とは比べ物にならないほどの人気だ。
麻沙美は想像したよりはるかに高給で働くことができたのだ。
これなら国選弁護士の収入だけで十分生活はできる。その思いが健太郎を強気にさせた。
恵美さんの弱みの強さを計るためお願いしてみた。
「僕は恵美さんの全裸の姿を見てしまったんです。あの素晴らしいヌードが頭から離れないんです。
見るだけでいいんです。一度だけでいいんです。もう一度見せてください。」
怒り狂うと思いきや「でも私今は田所の妻です。他の男の前で全裸になるなんて出来ません。」
顔を赤らめながら拒否したのです。何を弱みに思っているの分からないが手ごたえは感じた。
「じゃ、全裸でなくてもいい。その部屋着を脱いでくれたら僕は永遠に恵美さんの味方になります。」
「一度だけよ。下着はつけたままよ。夫はもちろん誰にも言わないでよ。」
凄い。凄い半裸だ。久志から聞いていたB85・W58・H90よりはるかに豊満だ。
年とともに脂肪がのり涎が出そうなほど妖艶な肉体に変化していたのだ。
恵美さんの横に移動したとき隣のダイニングルームに入る人の気配を感じた。
転がるようにしてカウンターの裏側へ逃げ込んだのと田所部長が「恵美はいないか。」
と言いながらリビングに入ってきたのが同時だった。
さすがの恵美さんもブラとショーツだけの姿で男性といるところは見せられなかったのだ。
その時田所部長の携帯が鳴った。ソファーに腰かけ部下からの電話に夢中だ。
ふと気が付くと恵美さんの上に覆いかぶさっていた。
黙って口づけた。「うっ」と呻いて向こうを向いた。
声を出すことも逃げることもできない状態だ。
向こう向きに逃げた事でまるで外してくれと言わんばかりにブラのホックが目の前に来た。
ゆっくり外し両の掌で乳房を持ち上げるように撫ぜた。
動けないのをよい事に乳房を揉み乳首をつまむように転がす。
呼吸音が激しくなり甘いうめき声を出し始める。
このままでは夫に聞こえると思い胸を隠しながら振り返る。
睨みつける目が吊り上がっているが、恐れず唇が襲う。
「顧問弁護士も辞めてやる」と開き直った健太郎に怖いものはない。
唇は徐々に下がり乳首に吸い付く。
聞こえない声で「は〜ん」と呻く。たまらずまた背中を向ける。
後ろから両手が乳房を襲う。右に左に逃げ必死で胸をかばう。
健太郎の片手は無防備なショーツの中へ滑り込み尻の割れ目に差し込まれる。
恵美さんは必死でショーツの中の腕を引き抜こうとするが男の力には叶わない。
寝返りを打って健太郎の胸に腕を突っ張る。
その両手首を頭の上で押さえつけ唇で上半身を舐めまわす。
隙を見てブラを奪いショーツを脱がせにかかる。
健太郎に抑え込まれ哀願する様な目で首を横に振る。
「お願い、もう許して。」と言っているのが分かる。
「じゃ唇を許せ。」と無言で圧をかける。
抵抗を奪いゆっくりと唇を合わせ舌を差し込む。
目の前にいるのは映像の中の恵美さんではない。
少し汗ばんだ吸い付くような肌が熱く火照っているのだ。
初めて嗅ぐ彼女の体臭が牝そのものに思え完全に勃起する。
恵美も下半身でそれを感じているが逃げる事も暴れる事も叫ぶ事も出来ないのだ。
舌の侵入を許さない恵美に健太郎は切れた。
ならばとばかりショーツに手を差し込み茂みの中の割れ目に向かう。
両手でその手を抑え必死に健太郎の侵入を防ぐが少しづつ侵入は進む。
もう駄目だあきらめた瞬間夫の電話が終わりリビングを出た。
健太郎の指が局部に着いたと同時に突き飛ばされた。
睨みつけながら小声で「今日はこのまま帰って」とつぶやく。
ブラもつけずに部屋着をかぶり隣のダイニングへ飛んでいく。
「あら、あなたお帰りなさい。」信じられないほど明るい物言いだ。
「会議は長引くかもとおっしゃっていたので大杉さんにはお帰り頂いたわ。」
「恵美の提案で招待したのだから俺は別に構わないよ。」
そんな会話を聞きながらそっと外へ出た。