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「親友の妻」
【熟女/人妻 官能小説】

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O事務所の閉鎖 -1

副所長の増田弁護士が辞めたいと言い出したのが最初だった。
わずか一か月の間に弁護士はすべて辞め二人いたパラリーガルまでもが退職を希望した。
やむを得ず事務所は閉めて自宅を事務所代わりにした。
そんな時恵美さんから呼び出しを受けた。
「大杉さん、事務所は閉めたようね。それじゃ我が社との顧問契約は解除させて頂くわ。」
「どっ、どうしてそれを?」
「驚いた?もう一社の弁護事務所が教えてくれたの。やめた弁護士達全員ここにいるわ。」
引き抜き。自分たちの領域である松田建設に入り込んできた大杉は憎い敵だったのだ。
「恵美さん、いや田所室長。いま顧問契約を取り消されたら私は収入源を失います。
事務所閉鎖の件は公表しないでこのまま顧問弁護士を続けさせてください。」
それ以後健太郎は必死になって経理部のパソコンをたたいた。
が、ふと社長の言葉を思い出した「会計士は帳尻さえあっていれば問題なしなんだ。」
そうだこんなことはもうすでに会計士が調べつくしているはずだ。
方向転換して経理部の若い連中を食事に誘った。
男性一人と女性二人の社員を思い切ってホテルのディナーに招待した。
酒の入った会話で「結婚するなら医者か弁護士ね」といった女の子が健太郎に微笑む。
「弁護士と言ったって僕みたいな三流弁護士もいるよ。」
「いえ、自分の法律事務所を持っておられるのだから三流などとんでもない。」
この尊敬の目で見てくれる女事務員を居酒屋に誘った。
もちろん変な考えをもって誘ったわけではない。
専務の不正以外の成果を上げていないし事務所閉鎖の件もあって必死だったのだ。
「小さな不正ならいくらでもあるわよ。」その子が言った。
「さっきディナーにご一緒した事務員ね。営業部の彼と結婚して寿退社したの。
それが結婚後、再就職して戻ってきたのよ。夫婦仲よくていつもノロケ話を聞かされたわ。
その彼女結婚二周年のお祝いに彼に高級料理店へ連れて行ってもらったって自慢するの。
毎年ミシュランガイドで三ツ星を獲得するぐらいの高級店よ。
そしたらその一週間くらい後だったかな。営業部の彼ったらそれを接待費として請求したのよ。
上司の田所部長の捺印もあったから黙って支払ったけど本当にむかついたわ。」
早速、その高級料理店を訪ねた。店の人はその場違いな客をよく覚えていた。
予約受付書から日付と時間を確認できた。
営業部の彼を呼んで説明させた。最初はとぼけていた。
店の人の記憶とその日接待の予定がなかった事が決め手になり白状し始めた。
「でも田所部長も知っていることなんです。書類に捺印してもらった後にウインクしてくれたんです。」
早速、恵美さんに報告した。真っ先に彼女に報告するよう命じられていたからだ。
事務所閉鎖を公表させないため恵美さんの命令には絶対服従が必要だった。
友人の交通事故に駆り出されたり買い物の運転手や荷物運びにも付き合わされていた。
「夫が知っていたということは絶対ないわ。単なるめくら判を押しただけよ。
小さなミスだから報告しなくてもいいわ。」
しかしその翌日、田所部長から自宅での夕食の招きを受けた。
約束の7時を5分ほど過ぎた頃、田所邸を訪ねた。
まず出迎えに出た恵美さんのファッションに驚かされた。
素肌の上にストンとかぶるような部屋着だ。大きな胸ぐりで腋もルーズだ。
前は超ミニで後ろは膝裏が隠れる長さだ。胸の谷間や二の腕のつややかさが見て取れる。
「主人は社長も同席する緊急営業会議で遅くなりそうなの。食事は後にして少し飲まない?」
ダイニングを素通りして隣のリビングへ移動した。
ざっくりした部屋着だけれど動く度に身体の線が見える。
左右に揺れる尻を見ながら後ろをついて行った。
昨日までの鬼のように冷酷な恵美さんはどこに行ってしまったのだろうか。
やさしい声で「大杉君ワインが好きだったわよね。我が家で最高のワインを抜くわ。」
ワインセラーの前で微笑む。カウンターバーの中と外で昔話を始める。
「考えてみれば私たちもう15年のお付き合いになるわね。
立場上、会社ではあなたに厳しく当たってごめんなさいね。
決してあなたを苦しめるつもりはないのよ。だって私たち昔馴染みじゃないの。
あなただって私を苦しめるようなことはしたくないでしょ?」
急な変身ぶりについていけず返事を躊躇していたらソファーへの移動を促された。
ソファーに腰かけた恵美さんの太ももの中ほどまでが見える。
むっちりとした太めの生足は艶やかで実にセクシーだ。
明らかに僕に媚びている。その理由を頭の中のコンピュータが猛スピードで探るが不明だ。
恵美さんの弱みと言えば夫のめくら判くらいのものだが頭を下げれば済むぐらいの問題だ。


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