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遠恋カレンダー
【女性向け 官能小説】

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2月:バレンタイン-3


「待ってて着替えてくるから」

部から一緒にエレベーターホールまで行って
2人で下りのエレベーターに乗る。
1階で降りる小川くんは
「エントランスで待ってる」
そう言って私に笑いかけた。
私はそのままエレベーターで地下行き、更衣室で着替える。

朝おいたチョコはそのままロッカーでおとなしく私の心と一緒に待っていて
私はチョコと一緒に心を身体に取り戻す。

「よし!」

小さな包みはカバンの中に入れて私は宮本くんの待つエントランスに急いだ。

金曜日のお店はいつも混んでいて
ザワザワした雰囲気の中、このチョコは始めに渡すものなのか別れ際に渡すものなのか
正解が分からなくて少し戸惑う。

「久しぶりの恋だからなぁ・・・」

思わず小さく口から出てしまった言葉を
キャッチしきれなかった小川くんが顔を寄せた。

「なに?」

その自然なしぐさにドキッとして

「ううん。何でもない」

年甲斐もなく赤くなる。

ええぃ!
考えていてもしょうがない!
美味しくご飯を食べるために先にあげてしまおう!
いつあげるかずっとドキドキしながら食べるのは身体に良くない!

「はい」

唐突に目の前に出した小さい包みに小川くんはきょとんとした。



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