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俺は他人棒
【熟女/人妻 官能小説】

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片山未来(25)-13

「また連絡して」
 すがりつかんばかり訴えかける未来に見送られ、俺はマンションを後にした。
 既に辺りは薄暗くなっていた。
 約二十年越しに、これは成就といっていいものか分からないのだが、初恋の決算をした俺だった。
 未来のほうがすっかり俺にベタ惚れとなったような形に持ち込んだ訳だが、不思議と俺の心は醒めていた。
 いい加減、女喰いをしすぎて、麻痺しているのか。
 未来をものにした瞬間の高揚感は確かに凄まじかったが、こちらから追い求めていたものがすんなりなびいてしまった後に残るのは、果てしない空虚なのであった。
 もっと新鮮な刺激を楽しむには、どうすればいいのだろう──?
 寒々した空っ風に身震いしながら歩く俺の前方から、やたら明るいLEDヘッドライトの灯が接近した。
 すれ違いざまに確かめたナンバープレートも間違いなかった。未来の旦那のレクサスRXだ。
 聞いていたよりだいぶ早いご帰宅だ。

 事後のお喋りで聞いたところによれば、六つ年上の旦那はデザイン事務所の社長をしているらしい。
 木俣の立てたIT関連との読みは違っていたものの、クリエイティブ系で、経営者ってところは外していない。まずまずの勘だろう。
 いつも帰りは遅めになるとのことだったが、今日はノー残業なのか。
 もう少し出るのを遅らせていたら、玄関で鉢合わせしたかもしれない。僅差だった。
 ──いや、それも面白いか。
 俺は邪な忍び笑いを呑み込んだ。
 マジにあの動画を旦那に送りつけてやって、夫婦ぶち壊しにするのも一興かと思っていた。
 俺にメロメロの可愛い顔を見せてくれた未来だったが、乾ききった俺の心は、そんな未来が追い詰められてくたばろうと何の呵責も感じないはずだ。
 それよりも、いっそ旦那が帰ってくるのを、二人して繋がったまま玄関でお出迎え、なんてのも愉快な展開かもしれない。
 修羅場は必至。しかし、なるようになれとやけっぱちな考えが次から次へと溢れ返った。

 どうせまともな人生とはおさらばしている。とうに捨て去った人並みの平穏、クソ喰らえだ。幼い日の恋心、なおさらクソ喰らえ!
 俺の中出しザーメンをたんまり膣内に呑み込んだまま、何事もなかったように、帰ってきた旦那を迎えているであろう未来の顔を思い描くと、俺の凶暴な血がまた沸々とたぎった。
 俺はスマホの連絡先から木俣の番号を呼び出した。
「ああ、もしもし? こないだ聞いてたヤリマン奥さん、味見してきたよ。それが会ってびっくり……細かい話は今度改めてするけど、それはそれとして……穴兄弟になりついでに、今度、二人て犯しに行こうぜ。3Pだよ。ぜってー俺らには逆らえないんだから、何でもありじゃね? 俺がアナル開発してやっから、サンドイッチでガンガン犯してぶっ壊してやろうぜ。いやマジで……」


脅迫は初恋の成就 〜了〜


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