ママの彼女-2
ママから誘われたの、いったいどういうことなのかって、嫌悪感を抑えながらあたしはじっと黙ってた。だってママ怖いし、パパだって順子の処女を奪うときに誘うような優しいいい方しなかったもん。
「パパがつけた心の傷をママが上塗りしてあげる、そうすれば順子の心に刺さったトラウマはママの疵になるでしょ? 貴女には必要なのよ『愛ママ』っていう心の瑕が……」
マジで頭ん中が混乱する! どうしてこんな回りくどい言い方するのって! 順子をあたしを唯犯せばいいのに! あたしが生まれたマンコを舐めさせ、パパが射精した順子のマンコを吸い出せばいいわ、あんたの娘で妾の女を母親の愛情でがんじがらめにしたいんでしょう? 女同士わかるって、ほんとにサイテーな女だよ、ママって。
でも順子とパパとママの家庭を守れるなら、あたしはそれの方がいい……
あたしがどんなに汚されても、ママを大嫌いでも、パパになかだしされても、この家庭以外に順子の生きることのできるトコなんてないじゃん。
そーよ、こないだの雨のなかにみたなめくじだ、ドイツ語の教室に通うために、しとしと雨の中バス停の脇、時刻表にぶら下がってるにみた奇妙な粘膜のらせん、初め何かって思った。ぬらぬら青光りする殖器を頭から出して、絡めあってるんだもん、たがいに絡み合ってねじくれて、むさぼり合うみたくさ、たがいと言う自分自身の分身を犯しあっているみたくあたしには見えたわ、それがなめくじの交尾だったなんて、なんていったらいいのかしら、あたしという順子自身がママとのセックスするっていう永久機関に取り込まれてしまったかのような錯覚におちいりそうになるっていうしかないの。
お風呂から上がって一度パジャマに着替え、あたしは覚悟を決めた。
ママの待つ寝室に自分から入り、明かりを薄暗く調整する、最近のLEDってとっても便利、そうしてパパから仕込まれた様に、ママに抱き着いた、パパとの違いは明白だった、ママったら思った以上に線が細くってずっとずっと柔らかい、そして甘くいいにおいがする、あたしの身体もきっとこんな匂いをしてるんだろうなって思ったら、そう感じたら急に険悪感を感じ、とっても恥ずかしいように感じた、あ! この感覚に覚えがあるぞって、記憶に蓋をしてきたパパとの初めての感覚じゃないかって、その時の記憶を再現できるって、そのことに意識を集中することにする。
「パパから教わったキスを味わって、ママ」
「うふふ、積極的じゃない?」
こんな行為したくてしてるわけじゃない、パパからされたことを思い出そうとしているだけなのに、ママにはそれが分からないんだろうか……