義父と嫁──つまみぐい-2
「こいつは見事な万華鏡だ。メンスの匂いもぷんぷんするわい」
麻衣の潤んだ局部に見惚れた史郎は老眼鏡を外し、ズボンの窓から嗄(しわが)れたいちもつを放り出すと、そこへ麻衣の手を導いてやって上下にしごかせた。
日頃の家事でくたくたになっているにもかかわらず、女らしくぴちぴちした感触はさすがに健在である。白魚のような手とはよく言ったもので、男根を扱う時の細やかな動きには史郎も思わず身震いしてしまう。
「孫の顔を見に来ただけだから、用事が済んだらおとなしく帰るよ」
すけべな義父はそう言うが、隠し事が下手な麻衣としては一刻も早く帰って欲しかった。さもないと、望まない妊娠をしてしまうかもしれない。
今日が排卵日である可能性はきわめて濃厚だった。基礎体温の数値もそうだし、何よりも麻衣自身の性欲の高まりがそれを物語っている。
「今日は危ないんです。だから、許してください……」
長いまつ毛を震わせながら麻衣は子宮の辺りを左手でそっとかばう。その薬指には結婚指輪が嵌まっており、いついかなる時も貞操を守りなさい、と潤沢な輝きをたたえている。
「許してくれとは、一体どの口が言っているのかね?」
そうたずねるなり嫁の幼顔をのぞき込んだ史郎は、蜜壺をほじる指を二本に増やして弓形(ゆみなり)に仰け反る麻衣の唇をまんまと奪う。
ここまで持ち込めば、あとはもう史郎の思いのままである。密着させた唇をちゃぷちゃぷと鳴らし、半開きになった麻衣の口の中へ舌や唾液を注ぎ込み、仕上げに二本の指で膣を突きまくって昇天させてやる。
「それ……だめ……はあん……」
史郎の唇から逃れた麻衣は、淫らな音を立てて溶けていく下腹部の変化に恍惚の表情を浮かべ、夫の居ぬ間に果てていくふしだらな自分を責めた。
「ああっ、ああっ、いくっ……」
びくん、と絶頂の縦揺れが麻衣をおそう。それは何度か続き、やがて義父からの抱擁と共に鎮まっていく。
「ひひひ、麻衣さん、あんたも好きだねえ」
以前から目をつけていた麻衣をあっさり絶頂させた史郎は、いやらしい目つきで台所のあちらこちらを物色し、たまたま目に留まった胡瓜を手に取った。夕飯の食卓に並べるつもりなのか、表面の棘はすでに下ごしらえされている。