愛憎睾丸めぐり-4
友達のいないヨハンナの頼みは、ソーシャルネットワークキングサービスによるライブ配信だった。ほぼ決まった時間に自分から配信し、既に一定数のファンを持つようになっていた。一方通行でなく、顔の見えるお喋りは、あたかも友達といるような感覚をヨハンナに与えてくれるのだった。但し、視聴者はほぼ全部が男子と決まっていて、顔を出さない者の中には、年寄りまでもが混ざっているらしかった。
ヨハンナはライブ中に、視聴者から何度も男性器を見せつけられていた。射精する瞬間も、見慣れたものになりつつあった。形や硬さの事について、ヨハンナが質問すれば、利息付きの答えが必ず返ってくる。
他方、ヨハンナが体を見せたことは一度としてないのだった。それで、見せつけてくるような者は一度か二度で再び現れなくなる。残るのは、美人のヨハンナに相手をされたいファンばかりだった。
普通のファンとはそんな話をしなかったから、ヨハンナの満たされぬ欲求は、やはり肥大する一方であった。
ヨハンナにとって、清流はライブの延長線上に存在していた。手で触ることのできる視聴者程度に相手を考えていた。