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女王と俺の奇妙な日々
【ファンタジー 官能小説】

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第二の仕事-2

日の出前でまだ青暗い。裸の女王は起き上がっていた。俺が目覚めたのを知ると、言った。
「Mi iras al banejo. 」
(風呂に行く。)
「Mi sekvas. 」
(俺も行きます。)
「Ne! Iru post mi! Estante kun vi, mia korpo ĉiam reagas. Kio estas tio, vi perversiulo!? 」
(だめだ。後にしろ。お前といると体が落ち着かない。なんだ、これは? この変態!)
あくびしながら言った俺の股間を女王はぱんと叩いたが、そこが硬くなっているのを見て、折れそうになるほど女王が握り立てたので、俺は慌てて
「Ne! Tio estas natura reago kiam vekiĝi. 」
(違います! これは起きるとき自然になるんで。)
「Por mi la kialo estas egala, ĉar per ĝi vi ĉiukaze povas piki virinon! Rigardu, la mia rekomencis malsekiĝi ! Kiel honte! Vi havas respondecon pri ĉio! 」
(どうせ女をそれで突き刺せるのだから、理由はどうでもいい! 見ろ、また私のが濡れてきた。恥ずかしい! 全部お前のせいだぞ!)
ベッドからふわりと跳ね上がり、女王は俺を置いて小走りに出ていった。時間とともに、昨夜女王が濡らした布団はいよいよ強くにおうのだった。しかし、そのにおいに包まれた俺は幸福を感じた。そうしてまた眠りに落ちていった。

女王は顔をこちらへ出さず、そのまま教練へ行ってしまったと、側近の女から後で聞いた。
遅い朝食の後、女王が用意しておいたという部屋に俺は案内された。俺の個室だそうだ。
個室にしては広い。八畳間が四つは入る大きさだった。ベッドと机、椅子があり、図書館から持ってきたような本棚があった。本が好きだと言ったからだろうが、研究室かと見紛う量の本が揃えられてある。
「本か・・・。」
鬱になってから本など読んだことがない。しかし、ここにいる俺は鬱ではないとしか思えない。和綴じに似た装丁の、エスペラント書きの本を手に取り、あちらの世界は今どうなっているのだろうと思いを馳せた。
ほかに欲しいものがあれば言えと側近の女が優しく言い残していった。
何も要らないのである。金も服も、嗜好品も。知識は欲しかったが、物は要らない。物を求めていた自分の体が空いて、茫洋とした気分だった。糧を得るためにするべき義務もない。
そのくせ、縁遠い存在だった異性は山のように居る。淋しい夢だった少女との交わりも、余すところなく現実になっていくだろう。
これから生きる上で、別な新しい何かを探し当てなくてはいけないと俺は思った。
外では、真っ青な空に明るい日が輝き渡っていた。


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