伝説君臨-9
「男の人ってオッパイおっきい方がいいんですかねー。」
華英がボソッと言った。
「華英ちゃんだってそんな悩む殆ど小さくはないでしょ?むしろ普通の子よりも大きいじゃん。」
「でも3人と並ぶと1番小さいじゃないですかぁ?もし今前に男の人がいたら、やっぱり自分が一番見劣りするかなって。オッパイの大きさで女の価値が決められちゃうような気がして…。」
するとマギーが珍しく助言する。
「そんな訳ないわよ。女を見る価値観は人それぞれだから。例えばオッパイ基準の男がいれば若さを基準にする男もいるし。まー若さで言ったら華英が1番、ビリが上原さんだけどね!フフッ」
若菜を見て鼻で笑う。
「何ーによ、喧嘩売ってんのぉ?」
若菜は敏感に反応する。
「あら、お気に障りました??どうもすみませーん♪」
「ふぅ〜ん…」
言うようになったわね的な目でマギーを見る。何かディスってやろうと考えたが、白い肌、美しい顔立ち、モデルのような体型でおまけにハーフと来たら容姿では欠点が見つからない。何をディスってやろうかと考えているうちにガルモ付近の駐車場についてしまった。
「じゃ、行きますか♪」
マギーは勝ち誇ったかのような笑みを浮かべて若菜を見る。
「…ちっ。」
「え??何ですか??今、舌打ちが聞こえたような気がしましたけどぉ?」
「…気のせいじゃん?」
「ですよねぇ?♪まさか警視総監様が舌打ちなんてしませんよねぇ?」
「ふん!(ムカつく!)」
若菜はドアを強請にバタンと閉めて車を降りた。華英は不機嫌そうに歩く若菜にヒヤヒヤしながら2人の背中を追いかけた。
「へぇ、これがガルモ?お洒落ねぇ。これなら入る事に抵抗なさそうね。」
言わなければ風俗ビルとは分からないだろう。若菜らが歩いて行くうちにも3人ほど女性が入って行った。
「ただショッピングだけしに来る人もいるし、ショッピングがてらにフラッと入る人も多いみたいですよ?」
華英が若菜に言った。
「そうなんだ。華英ちゃん、詳しいわね??」
「あ、いや…、昨日の聞き込みでそう言っていたので。」
危うく墓穴を掘るところであった。あまり余計な事は喋らないようにしようと思った。
3人は受付兼喫茶店の中に入って行った。