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お母さんじゃない
【母子相姦 官能小説】

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お母さんじゃない-7

(7)

「怖かった?」
「ううん……」
なぜそんなことを訊いたのか、裕太自身わからない。ショックを察した思いやりだったのかもしれない。
(自分も知っている。……親のセックス……)
言い出そうとしてやめた。めぐみは母を知っている。ピアノの先生なのだ。やはり言えなかった。

 抱き合っている。
(信じられない……)
裕太はめぐみの背に回した手に力を込めた。
「私……」
めぐみが言い淀み、思い出した。
(困ったことになった)
彼女はそう言った。
「困ったことがあった?」
想像したのは従兄に気づかれたのではないか。……だが、そうではなかった。

「夜、眠れない。……頭が変になって……」
そして、
「体も……」
どうなったのか、訊く前に裕太の股間にめぐみの手が触れてきた。
「やっぱり大きくなるんだ」
(ああ、感じる)
裕太は身じろぎをしたが、めぐみの手は勃起したペニスを確かめるように放れない。

「触ってると、だめだよ」
「だめ?」
「だって、感じちゃうんだ」
めぐみは起き上がった。裕太の盛り上がった部分を手でなぞり、
「感じるの?」
裕太は頷き、めぐみの手を外した。

「私ね……初めてしたの……」
その言葉のあと、また裕太に抱きついてきて耳元で言った。
「オナニー……」
そして、
「したことある?」
めぐみが告白したことで裕太にためらいは起こらなかった。
「あるよ……。ある……」
言いながら強く抱きしめた。
(同じだ……)
そう伝えたつもりだった。

 従兄の生身の挿入場面はめぐみの『女』を強烈に刺激したのだった。
肉体はほぼ大人に生育していた。性感もかなり敏感になっていた。自覚していた。風呂で体を洗っている時でも乳首に触れると思わず声を上げてしまうこともあった。秘部に至っては頻繁にムズムズと誘いの感覚を感じていた。
 オナニーの知識はある。むろんセックスのことも……。
(変なことをしてはいけない……)
いまどき珍しい罪悪感に抑制されていたのであった。それが、一気に発芽、開花、繚乱となったのである。

 めぐみの胸を掴み、シャツを脱がせようとすると、
「待って」
めぐみはシャツを脱ぎ、呆気なくブラジャーを外してプルンと乳房をあらわにした。
じっと裕太を見つめる。その目は彼の反応を見極めているように思えた。
 白い胸である。ふくらみは重みを湛え、乳首は大人の女の唇の色。裕太は無言で両手を宛てて、そっと揉んだ。
「あ……」
小さな溜息……。それからは顔を押し付け、昂奮の赴くまま絡み合った。
 おそらくめぐみは正常ではなかったにちがいない。熟していた女の性があまりに突然弾けたことで心の形が変形し、持て余した感情を裕太にぶつけるしかなかったのかもしれない。

 めぐみが跳ね起きたのは裕太が指を差し入れた時だった。パンツをくぐった手は狙い定めたわけではない。未知の部分である。偶然、割れ目の、しかも膣口に刺さったのである。
「だめ」
股を手で被うめぐみ。裕太もびっくりしていた。指はぬるぬるである。
「ごめん……」
2人とも息が乱れていた。風が舞っているような空気感があった。

 やがてめぐみは下着を着け、シャツを着るとベッドに掛け、大きくため息をついた。裕太はベッドに正座した格好だ。
「きて」
めぐみは笑って自分の横に手を置いた。笑ってはいたが顔は赤く、ぎこちない笑顔である。

 腕を組み、体を寄せてベッドのクッションに揺れた。
「考えさせて……」
めぐみがぽつんと言った。
「心の準備ができてないの……」
その言葉を、裕太はドラマのセリフのように聞いていた。遠くから聞こえているような感覚があった。

「帰るわ……」
「もう練習しないの?」
「ちょっと、集中できない……それに、夏期講習があるし……」
「明日は?」
「明日は、先生に許可もらってないし……」
「いないよ、お母さん。パートなんだ。夕方までいない」
「そうなの?」
「だから……」
めぐみは立ち上がり、
「いいのかな……」
「誰もいないんだから、いいんだよ」
裕太ははっきり言った。
「会いたいんだ」
めぐみがかすかに頷いたように見えた。

「先生、何時に出るの?」
玄関で振り向いためぐみが訊いた。
「9時には出かけてる」
「来られたら、来る」
外に出ためぐみが走っていく音がした。   



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