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疼きに喰い込む赤い縄
【その他 官能小説】

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帰宅-3

 「だめだよ、普段しないようなことをしちゃ。体に無理がかかるじゃないか。」
 そう言いながら奥の部屋から毛布をとってきて掛けてくれた。
 体に無理のかかる、普段しないようなこと、か。その通りだ。
 私は毛布を顔の上までギュっと引き上げ、堪えきれずに涙を流した。
 幸雄さん。私はあなたを裏切ったのよ?それなのにこんなに優しくしてくれるなんて。いつもと変わらないあなたのその優しさが、今は私の胸に突き刺さるの。
 「…僕が寂しがらせたせいで眠れなかったのか?それで真夜中に無理な散歩に出かけて…。ごめん。そして、ありがとう。」
 幸雄さんは私の隣に座り、毛布越しに頭をそっと撫でてくれた。
 私はイヤイヤをするように首を振ることしか出来なかった。
 「さて。僕はお風呂に入らせてもらおうかな。君は少し休むといいよ。僕のスマホ、お風呂のドアの外に置いておくから、何かあったら掛けてね。君のは…はい、ここに置くよ。」
 私のポーチから取り出したスマホを、頭の上あたりに置いてくれた。
 そしてしばらく私の様子を伺っている気配がしたあと、ジャージ姿の幸雄さんがお風呂場へと歩いて行く足が毛布の隙間から見えた。
 「ふぅ…。」
 毛布を捲って顔を出した。涙の跡がジンジンする。
 「酷い顔になってるんだろうな。いや、既になってたよね。」
 でも、鏡の所まで移動する気力が湧かなかった。スマホのインカメラで見てみよう思いついて手を伸ばした瞬間。
 ポローン
 メッセージの着信音が鳴った。画面を点けると、一件の画像付きメッセージが着信していた。
 「誰よ…こんな時間に。なんかのセールス?だったら、絶対に買ってあげない。」
 後回しにしても良かったのだが、なんとなく開いてみた私は硬直した。
 それは、だらしなく開いた股間から白濁した粘りつく液体を滴らせ、ふかふかのカーペットの上で白目を剥いて倒れている全裸の私の写真だった。


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