〈略奪の雨音〉-14
『……そうか…まだ足りないか……』
「ッ………!!!」
いきなり男はパンティを引っ張り、そのまま引きちぎってしまった。
秘穴からベロンと垂れたコンドームからは牝汁が滴り、内部で蠢くドジョウにあわせて秘肉はムクムクと動いていた。
これだけでも充分に卑猥であるのに、その性器は赤く染まっており、太股や腹部の白い肌から完全に浮いて見えた。
しかも秘豆も赤く充血して肥大しており、汗と小便でふやけた包皮から顔を覗かせて、寂しさを訴えてきている。
「あうッ!?あ…あ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"あ"あ"ッ!?」
「!!!」
明確な意思を持った指先の愛撫に、奈々未は秘豆と悲劇的な同化を見せて悶え狂った……背骨は軋み、呼吸は乱れ、四肢は曾てないくらいにギリギリと緊張を示す……。
『イケよ変態……真夏の目の前でイキまくれ……』
「だ…めえぇッ!!ひッ!?ひゃあッ!?あ…はあッ!!きゃんんんッ!!」
「………………!!??」
叫びながらしかめっ面を作った直後、鼻の穴を目一杯に拡げながら白目を剥き、奈々未はガックリと項垂れた……どうにか保ち続けてきた自尊心は、秘豆への追い撃ちだけで無惨にも砕けた……だが、まだ責め具は解かれない……奈々未はまだ許されてはいないのだ……。
「ん…うぅ…ッ…うッ!?あ…あ"〜〜〜〜〜ッ!!」
三袋目のドジョウバイブが突っ込まれると、奈々未は再び悶絶して喚き散らした……これは奈々未への責めと同時に、真夏への残酷な事実の宣告でもある……『もう奈々未は元には戻らない』と……真夏の想う凛々しくて美しい奈々未は居ないのだと……。
(……な…奈々未…ッ…奈々未ぃぃッ!?)
ポカンと開いた口は笑っているように口角を上げており、豚のように鼻の穴を拡げて白目を剥いた壊れた顔は、もう真夏が恋い焦がれた奈々未の姿ではなかった……ビクビクと痙攣している性器はドジョウバイブを『ボトン…』と産み出し、火照って熱くなった秘穴からはほんのりと湯気が立ち上っている……。
『これで普通のセックスじゃ満足出来ない身体になっただろ』
『悪いな真夏、俺達も奈々未のコトが好きだから“こうなって”も仕方ねえよな』
『そうそう、早い者勝ちってヤツだよ。姦ったモン勝ちってヤツよぉ』
……男が「怖い」と思っていた。
女の子に平気で乱暴をして、躊躇いもなくレイプする野蛮な生き物だと思っていた。
真夏の持っていた男性への偏見は、今や実体験に基づく《確信》へと上書きされてしまった……。