〈略奪の雨音〉-12
(……ひ…酷…い…ッ!)
奈々未の周囲に泡まみれの陰毛が投げ捨てられている。
確かに不要な体毛なのかもしれないが、女性の身体に対して刃物を用いたのは事実だ。
『お〜!スベスベのツルンツルンだ。これでオマンコ同士を擦り合わせたら気持ち良いだろうなあ?そう思うだろ、真夏?』
『オマエのマン毛で奈々未のクリちゃんを虐めてやれよ。もっとマン汁垂らすかもしんねえぜ?ヒヒヒヒヒ!』
……もしも告白しなかったら、この男達は二人同時に姦さなかったのだろうか?
そんな他愛のない疑問が真夏の頭を過った。
同じく強姦されるにしても、愛しい人が暴力に曝されている様を見させられるのはまさに生き地獄であり、麻衣や里奈のように《事実》だけを知らされる方が余程マシと思えた。
(お…お願い……誰か…ッ!?)
事実だけを……そんな願いをせせら笑うような光景が、真夏と奈々未の瞳に映る……いつの間にか持ち込まれていたブリキのバケツから男が網で掬ったのは、クネクネと動く黒っぽくて細長い生き物だった……細かい網目から水と粘液を滴らせるそれはドジョウであり、15センチはあろうかという成体であった……。
「ひッ!?な…にする…つもりよ…?ちょっと嫌あぁぁッ!?」
(ま、まさか…ッ!?奈々未に…奈々未にそんなあッ!?)
二人の瞳は恐怖一色である。
男達は協力しながらコンドームの中にドジョウを流し込み、そして少量の塩をまぶして口を結わえた。
10匹は入っているだろうコンドームはアメーバのように自在に形を変え、真夏と奈々未の視線を浴びる。
『クヒヒヒ…興味津々なんだろ?これは期待通りにオマンコに入れて……イッヒヒヒ!』
「いぃッ!?入れちゃやだあッ!!い…入れな…!!??や"あ"〜〜〜〜ッ!!」
「ッッッ!!!」
コンドームに入れただけなので、棒のような“固さ”というのは期待出来ない。
ドジョウを弱らせないようにしながら指先で丁寧に押し込み、奈々未の秘穴の中に捩じ込んでいく。
当然、奈々未は無我夢中になって叫び藻掻いているが、虐げられている性器は微動だに出来ないままだ。
「あ…ひいッ!?抜いてお願…ッ!?お願い…い"や"あ"〜〜〜ッ!!」
コンドームを詰め終えた男達は、再びパンティを履かせ直した。
これは別に性器を隠してあげた訳ではなく、抜け落ちないように蓋をしただけだ。