〈微笑みの裏側〉-9
『ほう?ザーメンの味に右の乳首も悦んでおる……もっと欲しいのか?もっと塗り付けてやろうかな?』
「い…嫌です!これ以上汚くしないでッ!!ヒック!お願いしますぅッ!!」
『嫌な訳ないじゃない。だって耳たぶ触っただけでピクピクって……』
『きっとザーメンの臭いで興奮してきたんだろうなあ?ほれ、太股も感じてきておるわい』
ベッドに結わえ付ける緊縛は、花恋をオヤジ達の玩具にしてしまっている。
いや、性感を探られ弄ばれる《実験体》の方が近いだろう。
ハゲオヤジには鼻筋や唇を愛でられ、そして頭髪や顎や首筋を擽られる。
そしてビールっ腹のオヤジには、乳輪や乳首を刺激される。
更にデブオヤジには太股や下腹部を擦られ、花園への侵略の危機に曝され続けている。
「ひうぅうッ!?」
不意に脇腹を指先でなぞられた瞬間、花恋は思わず息を吸い込んで仰け反ってしまっていた。
……必死に頭部を振り回す事に終始し、負担が掛かり続けた首の筋肉は疲労の極みに達していた。
両手を使って左右から触れてくる指先を払えなくなり、力なくフルフルと揺れながら愛撫に曝されている。
そして精液に塗れた胸板は乳輪の隆起を認め、その汚液の生み出すローションに酷似した滑りの刺激に絆された乳首は、ロリ乳の謗りに反発して怒りに膨れ上がっていた。
更に焦らしに焦らされた花園の畝(うね)は、いつまで経っても触れてこない指先に憤慨し、その高ぶる感情のままに涙を流し、桃色の下着に“照準”となる《的》を滲ませた。
『ンフフフ〜……花恋ちゃんのオマンコ、中から蕩けてきましたぞぉ?あは〜、染みが拡がって……あ〜拡がって……プフフフフ〜!』
「そ…んなッ!?嘘なんか言わないでよぉッ!!」
『強がりを言うなんて可愛いのう?こんなに乳輪をモッコリさせて乳首カチカチにしておるのに…のう?』
『甘えた顔になってるのに生意気な……そうか、これが〈ツンデレ〉とかいうヤツかな?』
精液の放つ異臭を嗅ぎながら、花恋は悶えを見せ始めていた。
全身の筋肉の緊張は抵抗を示すものではなく、オヤジ達から強制的に与えられる快感を打ち消そうとしての行為に変わっていたのだ。
『オジサンを嘘つき呼ばわりするなんて、なんてイケナイ娘なんだい…?』
「………!!!!」
ハゲオヤジは顔面の愛撫を止めると、デブオヤジの傍に行って股間に狙いを変えた。
内腿を撫でた後にスルスルと滑り降りた指先は、いよいよパンティの布地を捉え、生温かい染みの一点に触れた。
「やああぁぁああッ!!」
絶叫しても股間は開きっぱなしである。
懸命に逃走を図る身体は蛹(さなぎ)より動きは少なく、微かに腰が持ち上がる程度のものだ。