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《見えない鎖》
【鬼畜 官能小説】

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〈夢見る被写体〉-1







(……始まっちゃう…ッ)


真っ白なシーツの敷かれた大きなベッドの上に、花恋は座っている。
目の前には照明係やマイク係、そして三人のカメラマンが真剣な顔をして構えている。

男性用の白い長袖のYシャツはブカブカで大きく、その他に身につけている物といえば布面積の小さな純白のパンティのみ。
自慢の長い脚は隠しようもなく、シーツの上で折り畳まれていた。


『花恋ちゃん、そんなに緊張しなくて平気だからね?』


マイクを掲げる女性スタッフが、優しく声をかけてくる。

緊張するなと言われても、それは無理というものだ。
もう喉はカラカラになっているし、落ち着かせようと深呼吸をするだけでも軽く噎せてしまいそうになる。

そうこうしているうちに、目にも煩い蛍光色のブーメランパンツだけを身につけた隼人と友介が入ってきた。


「んう…ッ!?」


二人は花恋を挟むように座ると、黒髪をサラサラと指に滑らせ、露わとなった耳に唇を当てた。
思わず嫌がるように背中を丸め、花恋は俯いてしまう……その微かに震える顎は隼人の指に掬われ、二人の顔は直前に迫った。


『花恋ちゃん……可愛いよ…?』

「ッ…!!??」


見れば見るほど隼人は英明にそっくりだ……花恋はいま目の前にいる男性を別人だと知りつつ、それでも胸が騒ぐのを感じていた……。


「んッ!」


近づいてきた唇は、躱す間もなく花恋の上唇だけを軽く啣え、ゆっくりと離れた。
そしてまた同じように啣えると、またもゆっくりと離れた。

まるで花恋の抵抗感と緊張感を解きほぐすような軽い接吻は数回に及び、その最中にも隼人の太い腕は花恋を抱き寄せて、包み込み始めていた。


「んッ…ふあッ!?」


隼人の舌先が上唇に触れると、花恋は口を開けて声を出していた……英明本人と錯覚したのか、それとも……花恋のある種の“弛緩”を察知した舌先はリスのような前歯を舐め、そのまま裏側に回って歯茎を撫でる……その未経験の擽ったさに花恋は思わず舌を使って抵抗を示したが、それは鮮やかに丸め込まれて熱烈な抱擁を招いた……。



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