ミサキ-3
男の人に言われるまま私は男子トイレに入り、そのまま個室へと一緒に入れられた。
このゲーセンのトイレは綺麗な方なのでそこまで悪い印象を受けないが、男の人と一緒に入る事になるなんて考えもしなかった。
「ぐふふ…。まさか、こんなにも上手くいくとはね」
「え、えっと…」
「さぁミサキちゃん。僕に許してもらいたければエッチな事をしてもらおうかな。僕は凄く辛かったし、許してもらうためなら仕方ないよね?」
エッチな事。
…うん。普段なら絶対にイヤだけど、許してもらうためなら仕方ない。
むしろエッチな事をすれば許してくれるというのならやらないワケにはいかない。
「何をすれば、いいですか…?」
「そうだなぁ。僕はズボンを下して便座に座るからフェラチオでもしてもらおうか」
「えっと…オ○ンチン。を舐めるやつですよね…?」
「そうそう、ミサキちゃん詳しいね。彼氏がいて教え込まれたりしてるのかな?」
彼氏。
そう私には彼氏がいる。
目の前の運動不足なのが目に見えてる男の人とは真逆で、バスケ部のレギュラーメンバーになるほどしっかり鍛えてる人。
けれど少しばかり自信過剰なトコロがあって付き合い始めてからはちょっと上から目線な会話が目立つようになり、私にエッチな要求ばかりするようになってきたのだ。
「えっと…この間彼氏にもフェラチオ、っていうのをやってくれって頼まれたの。私は嫌だったから断って…」
「そっかそっか。もしかしてイライラしていたのはその彼氏が原因?」
「うん。私と合うとエッチな事ばかり求めてくるから、そういうのはイヤって喧嘩になって…」
「なるほど。ミサキちゃんはエッチな事に積極的になれないんだね。…けど、今回は『許してもらうため』だからやってくれるよね?」
「う、うん…初めてだから上手くできるか分からないけど…」
そう、私は許してもらうためにフェラチオをするのだ。
上手くできなかったら許してもらうどころの話しではないだろう。
できる限り、失礼のないように済ませないと。
そう考えているうちに男の人はズボンを下して便器に座る。
まだトランクスパンツを履いたままだが、私どころか彼氏の腕より太そうな太腿や毛がびっしりな足に不快感を覚えそうになる。
(ダメダメ!失礼のないようにって考えたばっかりでしょ!)
首を振って不快感を振り払う。
そのまま私は自分から男の人の足元に跪いて男性に視線を向ける。
「いいねぇ。さっきまで生意気な事を言っていた女の子が自分の足元にいるのは。凄く征服感があって興奮してくるよ」
「そ、そうですか…」
「ふふ…じゃぁミサキちゃんの手でパンツを下してもらおうかな」
自分でパンツ下せばいいのに、と思ったけれどよく考えたらこうやって順番に行わせてくれるのは私にとっても良い事かもしれない。
失礼極まりないが、目の前のこの人がズボンを下ろしただけであれだけの不快感を感じたのだ。
いきなり直接見せられたら不快感を声に出してしまっていたかもしれない。
なんだかツーンとしたキツイ匂いもするが、男の人のモノが出た時はもっと匂うだろう。
先に男性の足元に跪いて、少し慣れてから対面できるのだ。
遅すぎなければ自分のペースで進行できそうだし、悪い事ばかりじゃない。
「し、失礼します…」
「うんうん、あまり焦らさないでね♪」
男の人は私にフェラチオがさせられるというだけで機嫌も良さそうだ。
これなら思ったよりあっさりと許してもらえそうなので少し安堵する。
心の準備もできたのでパンツに手をかけてゆっくりと下ろしていき…。