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ママ友の家に招かれて
【同性愛♀ 官能小説】

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平凡な我が家-5

夫が楓に笑顔で続けた。

「買い替えたくても、それができないことになった!なぜなら、こんどのボーナスが下がることになったからだ」

楓は泣き止み、一転して笑顔になった。

「ほんとに!?やったー!」

楓は夫とハイタッチして喜んでいる。

「ちょっと、あなた?ボーナスの話、聞いてない!初めて聞いた。ちょっと、それどういうことなの?ねえ?」

由香が慌てて質問するが、夫は聞えないフリをしている。

「よかったな、楓。お父さんと一緒にお風呂入りに行こうか?」

「うん!」

二人は手を取り合って風呂場のほうへ歩いて行った。

「ちょっと。二人とも、もう〜」

由香は呆れながら二人の後ろ姿を見送った。

たしかに、瑠美子の家に比べれば我が家は平凡である。
夫も冴えない。
しかし、家庭的で決して嘘をつかない夫である。
子ども好きで楓の面倒をよく見てくれる。
たまにケンカをすることはあっても夫婦仲は良い。

(案外、これはこれで、わたしは幸せなのかもしれない)

そんなことを思いながら、由香は夫が開きっぱなしにしていったクルマのカタログをそっと閉じた。


【終】



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