平凡な我が家-2
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二人はリビングに戻った。
瑠美子はソファで眠っている亜美を揺り起こした。
寝ぼけまなこの亜美だったが由香を見つけると一気に目が醒めたようだ。
「楓ちゃんのお母さん!」
「そうよ〜!亜美ちゃん、お久しぶり〜」
由香はしゃがんで亜美の目の高さで話しかけた。
「亜美ちゃん、お腹痛いの、治ったんだって?」
「うん!」
亜美は元気な声で返事をし、小さな両手でお腹の辺りを上から下へと払うしぐさをした。
「よかったわね〜、亜美ちゃん」
亜美も全く心配なさそうだ。
母子ともに笑顔が戻っている。
「ねえ?今日は楓ちゃんは一緒じゃないの?」
亜美は頬をふくらまして由香に抗議する。
「こんど楓も一緒に来ていい?」
「うん。一緒におウチに来て!」
「わかった。こんどは楓と一緒に来るね」
それを聞いた瑠美子の目に嬉し涙が滲んだ。
また来てくれるのだ。
もう、たった一人で悩むことはないのである。