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SM学園・行事幕間
【学園物 官能小説】

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第13話 学園祭、そして…-1

〜 2番の学園祭 ・ 学園祭 ・  〜

 
 夏草や 兵どもが 夢の跡 ――今の気持ちを俳句に託すなら、俳聖芭蕉がしっくりきます。 お祭りなんてものは、終わってしまえばあっけないくらいが丁度いいんじゃないでしょうか。 

 現在時刻は夕方の7時。 夏至を過ぎたとはいえ、まだまだ太陽は沈む気配をみせず、地平線から仄赤い残光を投げかけてくれます。 『模擬店』も『メイン展示』も『文化部発表』も『クラス演技』も。 各展示は『学園祭』のために用意したものなので、学園祭が終われば原則として廃棄します。 ただし、廃棄といっても単にダストシュートに投棄するわけじゃありません。 学園祭の名残をグラウンド中央に集め、焚火の薪の要領で組み上げれば、特大キャンプファイアーが出来上がります。 キャンプファイアーを囲むように、生徒たちも集まっていました。 1、2、3組のクラス間どころかA、B、Cグループの垣根を超えて、あちこちで生徒が車座になって、学園祭の体験談に花を咲かせています。 

 私は、生徒会が中心になってキャンプファイアーを組む様子を眺めながら、今朝からの出来事を反芻していました。 ようやく片付けに目処がたち、考える余裕が出来たからです。 文化祭実行委員として立ち回った1日は、私にとって特別な日になりました。

 ……。

 エスコート。 幼年学校の校長という肩書からは想像できない、若くて綺麗な女性でした。 にこやかに談笑しながら連れ歩く【A2番】先輩に従い、重たいハンドバッグやら何やらをオマンコからぶら下げて、私はのたのたと学園中を歩きます。 校長は苛まれるCグループ生に関心があるようで、Cグループ生とすれ違うたびに『この活動の意義は?』や『牝性の開発に果たす役割は?』といった質問を【A2番】先輩に投げかけます。 その度に【A2番】先輩はスラスラ説明し、話し終わりは決まって『自分を道具にやつし、人格を考慮せず、機能面で活用することが、牝性の自覚を促します』と結ぶのでした。


 公認馴致士をエスコートした際は、自分の粗探しをされているようで、どうにも緊張しっぱなしでした。 アナルフックにかけたバッグが少しでも床に擦れると、即座に手帳を取り出して私の番号と『✕印』をつけます。 模擬店でオナニーの烈しさがぬるかったり、何度も絶頂した余韻で太腿に濁り汁が垂れている店員を見つけると、その子の番号と『✕印』を手帳に記入。 部活にしても小さな失敗や身じろぎを逐一捉えて全部手帳に描きこみます。 【A2番】先輩曰く、『✕を1つもらったくらいじゃ影響はないけど、5つ以上貰ってまともに卒業したコはいない』らしいです。 だとしたら『✕印』を2つもらってしまった自分は、まずまずのエスコートが出来たと思っていいでしょう。 ……そういうことにしとかなくっちゃ、平静を保てそうにありませんもん。


 エスコートの最後はCコース生によるメイン展示です。 1組や3組には興味ありません。 クラスメイトが頑張って噴出している清流噴水……薄い茶色の水流は、私がグラウンドを訪れる時は、常に高さ3メートルを超えて飛沫(しぶ)いていました。 みんなは片脚を地面、もう片脚を空に向かって伸ばした姿勢で中央に寄り添い、お尻の割れ目を密着させます。 この姿勢が工夫の末に辿り着いた『息みやすく、芸術的な』立便スタイルでした。 便も水平に放たれるため、連結プラグに直に勢いが伝わることで3メートル越えの高さを保ちます。 立ったまま排便するため、飛沫の高さに咥えて股下の高さも加わり、清流噴水は都合4メートル越えを維持できる点も魅力の1つといえましょう。 

 1組や3組のラインダンス、組体操も立派です。 ただし私の歪んだ目には、自分のクラスが務める排泄物の水芸が、何よりも素敵に思えます。 『排泄技として』素敵なんじゃありません。 1つの『チームワークの姿として』、また『芸術として』素敵だと思えるんです。 

 ――行為自体の惨めさは、行為に向けた意志に遠く及ばない――

 ……綺麗ごとかもしれません。 ですが、2組の演技に込められた意志は、清流噴水という汚物嗜好を、単なる排泄から芸術へと昇華しました。 私たちは強い意志でもって、ミジメな殻を塗り替えた――そんな風に思ってもバチはあたらないんじゃないでしょうか。 
 
 たまたま私の斜め前では【2号教官】もメイン展示を見に来ていました。 学園祭に限り、教員も一般来賓と同じお客さん扱いになります。 教官は教室で私達に見せる表情のない顔と違い、どことなく寂しそうで、それでいて遠い所を眺めている感じです。 私達の演技に対しては、どんな風に受け取ってくれたんでしょうか。 表情からは読み取れませんが、噴水が一段落したときに教官は拍手をしてくれました。 お客さんとしてのマナーなのかもしれませんが、教官が拍手するなんて初めてですよ……本心にしろ上辺にしろ、どちらにしたってすごく嬉しかったです。 あとでクラスメイトに教えてあげないと、ですね。   




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