『秘館物語』-2
しばらく動きを止めていた志郎の腕が、円運動を始めた。まるで鞭を使って、なかの果肉をこそぎ落すように。
『あぐっ! う、うぐぅぅぅ!! ああぁぁぁぁぁ!!!』
苦痛とも快楽ともつかない麗女の喘ぎ。
『く、くあっ! あっ、あっ! んあっ、あうぁあっ!!』
女として大事な部分を、こんなにも無残に責められながら、何を求めてその口は歌うのだろう。
『あっ……いや……』
その動きが、不意に止まった。何かを懇願するような視線を、志郎に向けている。
『し、志郎様……離れて……』
何かを堪えるように腰を引き、股下の志郎に問いかける。
『………』
だが志郎は、動かなかった。
『あっ、ダメ……ダメっ……あ、あ、あああぁぁぁ――――――――………』
ジョバッ、ジョバァァァァァ………。
まるで家畜馬のそれのように、凄まじいまでの放流が女の股間から迸った。あまりの刺激に耐えかねた身体の生理現象が、とどめる余裕もないままに開放されてしまったのだろう。
『あああ……志郎様、ダメ……汚れて……汚れてしまいます……』
志郎は腕に黄金の滝を浴びながら、それでもその場を動かない。そして、その一部始終を網膜に焼き付けるかのように、じっと女の放尿する姿を見つめていた。
『見ないで……見ないでください………いや……いや……』
さすがの恥辱に、さめざめと泣き暮れる映像の麗女。哀しいかな股間からほとばしる濁流は、止まるどころか一層激しい本流となって志郎に降り注いでいた。
『いやああぁぁぁぁぁぁぁぁ――――――――――――――……………っっっっ!!!』
ひとつめの映像は、麗女の絶叫で終わりを迎えた。