趣味と実益-3
<じゃあ、焼き肉でも食べに行こうか、精力付けないとね>
凄く意味深なセリフですが、期待しすぎても行けないので、サラッと流して
焼肉屋に入りました。
色んな話をして、飲んで、食べて、あっと言う間に時間は過ぎました。
真っ赤なルージュを塗った唇が開き、お肉を食べてる時に、マサはあ〜ぁ、俺も食べて
なんて馬鹿な事考えたり、由香里さんの顔ばかり見ていました。
由香里さんも時折、潤んだ目で、マサの目をじっと見ている事も。
その時は、2人じっと見つめ合いながら話をしていました。
まるで恋人同士が語らうように・・・。
由香里さんは、今年40歳で、バツイチの一人暮らしだそうです。
旦那の浮気で、別れ、慰謝料と今住んでるマンションを貰ったそうです。
子供が居なかったので、綺麗に別れられたと言っていました。
数年我慢していたけど、旦那が浮気相手との子供が出来た事が決心した理由だそうです
慰謝料で今の店を始めて、3年過ぎたそうです。
彼氏とか居ないのですかと聞いたら、私は気が強いから、普通の人では無理なのよ。
出来れば、何でもいう事を聞いてくれるような人ならね。経済力が無くても構わないの
私が、しっかり稼ぐからなんて事も言われていました。
男なんて、もうこりごりよと、少し悲しそうな眼をしたのをマサは見逃しませんでした
<でもね、時々、寂しい時もね・・・>
潤んだ目で、マサを見つめそんな事言いました。
そう言えば、マサ君のバイト先。クリーニング屋さんだったね。
ねぇ、社長さんに聞いておいてくれない?お店の制服は今でも出してるけど、
私個人の物も、集めて配達してくれないかな?
家が少し離れているので、出しに行くの面倒だし、聞いておいてね?
(住所は、どこですか?)
<マサ君解る?○○町よ。>
(○○町なら大丈夫です、僕が回ってるルートですから、社長の許可はいりません。
こう見えても、新規営業もやって来いと言われてますから)
<本当に、マサ君凄いのね、バイトなのに新規営業まで>
(はい、その代わり、売り上げの10%はバイト料にプラスされるんです。)
<じゃあ、丁度良かったじゃない、私頑張って出すね、マサ君のお給料が増える為に>
(いや、頑張らなくても、服は汚れますから・・・。)
<もう、可愛くない、じゃあ他で出そうかな?>
(ごめんなさい、冗談です。是非、御贔屓に)
<フフフ、面白いね。それで、何でも良いのかな、出すのは>
(はい、ルール上は下着類は駄目ですが、それ以外なら。でも由香里さんの下着なら
私が手洗いしますよ)
マサは真っ赤な顔して、酔いに任せて、そんな事言ってしまいました。
(今のは冗談です)
<なんだ、冗談なの、マサ君に下着の洗濯頼もうと思ったのに・・・>
笑いもせずに、マサの目を見つめたまま平然と言われます。
(いや、良ければ本当に洗いますよ)
マサは、慌てて言いました。
<バ〜カ冗談よ、下着位自分で洗います、残念でした>
これは完全に1本取られてしまったのと、マサの変態性癖がバレたかもと思う瞬間でした
<なんかマサ君と居ると楽しい、こんなに年が離れてるのに、全然その気がしない。
気が合うって、こんな関係なんだろうね。>
<そろそろお会計しようか、次はどこへ行きたい?>
(あっ、由香里さんの自宅はどうですか?場所も覚えないと行けないから。)
<そうね、良い考えね。家でゆっくり呑もうか。どうせ一人だし>
由香里さんの運転で、山道を20分位走ります。
少し小高い丘の上に、マンションが建っていました。
マサが配達途中に何度も目にした高級マンションです。
<ここよ、ここの最上階の804号室>
(ここなら楽勝です。いつも見ていました)
<そうなんだ、良かった、じゃあ入って>
ドアを開けて由香里さんと入ると、玄関に、色んなオブジェが置いて有ります。
趣味の良さを感じます。
リビングに通され、その広さに驚きです。高級そうなソファーとテーブル
サイドボードには、高級そうなグラスと見た事が無いお酒。
壁にが、蛇を描いた絵が数点。それに、革のジャンプスーツを着て、革のピンヒールの
ブーツを履いた女性の絵が飾って有りました。
その女性の絵をじっと見てみると、まるで由香里さんそっくりです。
<その絵に興味が有るの?>
(これって、由香里さんですか?)
<フフフッ、解った。そうだよ、私だよ>
(凄く素敵です。一目で気に入りました)
再度、じっくり見ると、前のファスナーを胸の位置まで下げて、放漫な谷間がはっきりと
描かれて、くねらせた腰、お尻のラインまでしっかりと描かれていました。
<まるでSMの女王様みたいでしょう?>