ドーナツ屋-3
「ほんっと、凶器だよ。
その手じゃー
料理出来ないだろって感じ。」
「ぇーー?
ふふっ、、
でも、綺麗だよね。
知可子のネイル。」
「そーかなー?」
「うん。
いつも、、 私、 思うよ。
ジェル ネイル って
言うん だっけ、 ? 」
「、、、、。」
ちづるは
話ながら絆創膏をつけようと
するが、動きがもたついている。
左利きの為、右手での作業が
難しい。
その上、ちづるも酔っていた。
それを見かねて健が言う。
「、、。 貸して、」
「 ぇ? ぁ、、」
健はちづるから絆創膏を取ると
テープ部分をはがして
ちづるの親指の、血が出ている箇所に
つけてあげた。
「ぁ、、。 ありがとう。」
「いーえー。
常盤さんも酔ってるでしょ?」
「ふふっ、、 うん、かなり。
、、 健くんて 」
「 ?」
「そんなに髪の毛の色、
明るかったっけ?」
「え?
ぁーー、、。
最近、染めたかもー。」
「だよね?
前は黒かったよね?」
「そーそー。
前、、?
あ。
タクミんちの前で会った時すか?」
「っ、へ !?
ぁ、、っ 〜うん。」
「 、、、。」
分かりやすく
動揺したなぁ
「ぁ、、 お隣の、あの子 ね。
お友達 なんだよね?」
なんか
変な汗 出ちゃいそ、、
「、、。そーなんすよー。
お友達ーー。」
健はそう言いながら
自分もベッドに座った。
「 、っ そっか。」
「、、、。
そーいやー、
こないだ学校でタクミがー」
「 ぇっ? うん。」
学校の タクミ君?
知りたいかも
「物理の授業? だったかな。
タクミを見たらウトウトしててー。」
「うん。」
「俺、席がタクミより後ろだから
眺めてたの。
眠そうだなーと思って。
そしたら、、、」
「 うん。」
「ガクッ!って、、
こう、頭が落ちて、
右手に持ってたペンの先に
額をぶつけてた。
ちょーー 痛そうで。
笑えた。 」
「、 、 、、ふふっ ふ 」
なんか 意外
私も見てみたいなぁ
「、 、 、、。」
やっぱり
姉ちゃんから聞いてた
常盤さんと
印象違うかも
こっちが タクミの
『ちづちゃん』 か
「ふふふ、、っ 本当に?
そんなイメージないなぁ。」
「 え?
ぁーー、会ったりします?」
「 ぇっ !?」
「隣ならタクミと。
そういや、、。
姉ちゃん常盤さんにワイン渡すの
タクミに頼んでたよーな、、。」
「 〜っ、ぁ、、
もらったっけ?
ぁ っ もらった!
挨拶、、したりするから 〜っ
話したり、たまに するの!」
「へーー、、、。」
うっ わーー
この人
嘘下手なのか ?
なんか 色々
出てる。
確か、、タクミ言ってたな
『ちづちゃん すぐ泣くから』
、 、 、、やべ。
ちょっと
ウケる