投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

「夏の出来事 5」
【若奥さん 官能小説】

「夏の出来事 5」の最初へ 「夏の出来事 5」 288 「夏の出来事 5」 290 「夏の出来事 5」の最後へ

ドーナツ屋-2

健が中からドアを開けると、
すぐに酔っぱらった知可子が
流れ込んできてた。

知可子に肩を貸していたちづるも
知可子と共にバランスを崩す。

知可子もちづるも、
スカートにハイヒールだった。

「ゎ っ 〜 あぶなっ 、!」

とっさに、ちづるは知可子を
玄関先の廊下に座らせる。
知可子はそのまま
ゴロンと横になった。
思わず姉を避けてしまった
健が言う。

「ちょっ、! 
姉ちゃん っ 起きろーー!」

「っ んーー
 起きてまーーす、、 、」

「じゃあ目をあけろっ 
ほら! 常盤さんっ
 送ってくれたんだよ?」

「んーー?
 ぇーー? ちづるぅ ?」

「そうだよ! 」

「ちづるぅ〜〜 
 早く言いなさいよぉ〜」

1度、知可子を座らせる
為に座ったちづるが
立ち上がりなから言う。

「健くん、ゴメンね?」

「いやいや、こちらこそ。
っ はーーー。
なんで、、、。
 こんなになるまで
   飲むかねぇ〜 ?」

「お家の人、起きちゃうよね?」

「あ、今日は仕事で。
    俺しかいないんで、、」

「そっか。」

2人が話していると、
知可子が横になりながら言う。

「ちづるぅ〜〜
 アンタ、早く
言いなさいよ〜
 今付き合ってる彼は
  誰なのよ〜〜〜〜 ぅ 」 

「っ、!?」

「、、、。」

知可子が目を瞑りながら
そう言うと、ちづると健の間に
妙な空気が流れた。

健はタクミの顔が頭に浮かんだが
それをちづるに悟られないように、
なんとなくフォローする。

「もーー、、
酔っぱらーーい。
   早く寝ろ。」

「わ っかり ましたぁ〜〜
  おやすみなさーーい、、。」

「ここでじゃないっ 
    自分の部屋ー!」

知可子の呼吸が深くなる。
健は焦り、大きめの声で言う。

「部屋だって! 
    行くよ!!」

「あ、靴脱がすね。」

ちづるはそう言うと、
知可子の履いている
ハイヒールを脱がす。


「ぇ ? ぁ、、
 ほんっとーー すんません。」

「んーん、私も、、
こんなに飲ませて すんません。」

「、、、 、。 ふ っ 」

「 ふふ っ 」

ちづるが謝りながら
健の言葉を真似ると、
2人はこの状況がなんだか
少し可笑しくなりクスクス笑う。

それから健とちづるで、
知可子に肩を貸しながら階段を登り
2階の知可子の部屋のベッドの上に
知可子をドサっとおろした。

2人の苦労も知らず、
知可子は気持ち良さそうにまた
深い呼吸になった。

2人は思わず、ベッドに座り
「っ はーーー。」と大きな
ため息をついた。

ちづるはホッとするが、
ふと、左手の親指の付け根に
違和感を感じた。
見ると血が出ている。

「ぁっ れ、、? 」

知可子をおろす際、
知可子のネイルがちづるの手を
ひっかいた。
健が言う。

「ぁっ、、 大丈夫っすか?」

「うん、大丈夫、、。
 何に当たったのかなぁ、、」

「姉ちゃんの爪かも。
     凶器だから。」

「凶器? ふふっ 、、
 あっ ! 〜っ
お布団には、、、っ 、
   ついてないっ 
よかったー!
 ちょっとティッシュもらいます。」

ちづるはそう言うと、
ベッドの枕元に置いてある
ティッシュを1枚取り指を拭く。

「ほんっと、姉ちゃんは、、。
あ、絆創膏もってきますね。」

「え? いいよー。
多分すぐ、止まるから、、」

健はちづるが言い終わる前に、
バタバタと部屋を出て
階段を下りていってしまった。

ちづるは少し申し訳ないような
気持ちになりながら、
知可子の寝顔を眺める。

知可子は、お酒は強かったが
今日の飲み方はいつもと違っていた。

駅の近くにあるイタリアンのお店で
ワインを飲みながら
何かあったのかとちづるが聞くと、
恋愛事の悩みがあり
愚痴をずっと聞いていた。

お酒をどんどん飲み進めた後
知可子はちづるに
彼氏が出来たでしょ、と問い詰める。

ちづるは、あやふやな言葉で
最初はごまかしていたが
知可子はずっと
問い詰め続けた。
そして、そのまま眠ってしまった。

しばらく待っていると、
階段を登ってくる音と共に
健が部屋に戻ってきた。

「はい。
これ、使ってください。」

「ぁ、、ありがとう。
  なんか、かわいい絆創膏ー。」

「ですよねー。
子供いないのに
謎の絆創膏しか置いてなかった。」

ちづるはクスクス笑いながら、
熊のプーさんの絆創膏を受け取った。
すぐに、
ちづるは絆創膏を使おうとする。
健はちづるの横に立ち、
ちづると知可子を見ながら言う。


「夏の出来事 5」の最初へ 「夏の出来事 5」 288 「夏の出来事 5」 290 「夏の出来事 5」の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前