寂しさ-3
「〜〜っ 笑わないで !
ふぅぅっ、ぅ 〜っ ぅ、 ぇ、
早く拭いてよぉ! 〜っ」
「っ ふ、 っ
はいはい
美人な顔がーー、
台無しですよーー?」
タクミはティッシュを取ると、
ちづるの鼻を拭いてあげた。
鼻に押しつけると、
ティッシュは涙も吸いとった。
タクミは、
そのティッシュをちづるに見せた。
それを見てちづるは驚く。
固まりながら言う。
「血、! 〜っ
ない っ 〜〜っ」
「鼻血とはー、言ってないけど?」
「、 、っ 、、」
「鼻水が ね ?」
「〜っ ふぅ、、 ぇっ、
ぇっ、、 ん、、 んん 」
「、 、、っ 」
タクミは
まだ少し笑いたそうにしている。
ちづるの鼻水と涙を丁寧に
拭いてあげた。
ちづるは固まっている。
「はーーい、、
綺麗になったよー?」
「〜っ 、っ 〜〜っ 」
タクミが
頭とおでこをゆっくりと撫でる。
ちづるは
どうしたらよいのか分からずに
タクミと目を合わそうとしない。
うつむいたまま、ぽつりと呟く。
「〜っ 撮らないの?」
「んーー?」
「、、スマホで、、」
「ぁーー、、 うん。
もう、いいや。
なんか、、、」
「 ?」
「萎えた。」
「〜っ!? 、、 〜っ 」
萎えた
鼻水で タクミ君
萎えたんだ
「〜っ ぅ、 〜っ
んっ 〜〜っ」
「あ、ちょっと泣かないで?
ね?
目ー腫れちゃうよ?
萎えたって言ってもー
悪い意味じゃないからさぁ。」
「〜〜っ ? 〜っ、、 」
「なんてゆーか。
楽しい意味で、萎えたの。」
「、、っ、 、 、
楽しい なら、 」
「?」
「〜っ 萎えた って、、
言わないで ! 〜っ ぅっ
ふぅっ、、 っうっ、 」
「、! 〜っ ほら、、
泣いたら駄目だって 〜っ っ」
やばい っ
やっと笑い
治まったのに
〜っ 、、
〜っ
笑わないで とか
言わないで とか
3才児?
ヤバい 〜っ
ツボかも
俺
「 〜っ ふ、 ふふっ、、」
タクミはうつむいて、
また肩を揺らして笑い始めた。