旅行-2
ちづるはタクミが何が言いたいのか
理解出来ない。
タクミが大きくため息をつく。
「っ、 はーーーー、、。」
行ってほしくない
嫌だなーー 週末
「、、、。
行ってほしくない、とか?」
「 え?」
「、、ぁ、。 違うか、。」
「、 、、。」
ちづるは少し赤い顔をして
気まずそうに小さく笑う。
そのまま
空になったテーブルの上の
マグカップを持つとキッチンへ行く。
カチャカチャと
流しで洗い物を始める。
タクミは洗面所へ行くと歯を磨く。
それが終わるとそのまま、
寝室へ行ってしまった。
ちづるはマグカップを洗いながら
寝室へ行く前のタクミが
もう1度、今度は小さくため息を
ついたのを、背中で聞いていた。
洗い物が終わり
歯を磨き終えて寝室へ行くと、
タクミは壁の方を向いて寝ている。
豆電球だけついている寝室で
静かに布団に入ると
タクミの背中におでこをくっつけて
小さく呟く。
「おやすみ。」
呟いた後に仰向けになり、
天井を見る。
すると、タクミがボソッと言う。
「、、エッチしないの?」
「 あ、。 起きてた?」
タクミは体勢を変えて、
手で頭を支え起こしてちづるを見る。
「そんな早く寝れないよ。
ちづちゃんじゃないんだから。」
「、、ふふっ、、ぇー?
私 寝るの早い?」
「早い。」
「そーかなー?」
「のび太みたい。」
「ふふっ、、 」
「 エッチしたい?」
「ぇ? ぁ、、 んーと、
どっちでも、、」
「どっちでもって、どっち?」
「、、タクミ君がしたいなら、、」
「そんな風に受け身だから
駄目なんだよ。」
「 え? 駄目って?」
「我慢出来なくなって、
隣の部屋行って
オナニーしちゃうって事。」
「、! あれは、、 」
「、、。
調べた? 4文字の。」
「、、 ぅん。
ポルチオ だった。」
「ふーーん。
で、そこ使って
オナニーしちゃった?」
「、、 してない。」
「なんで?」
「だって、傷つけちゃうかもって
言ってたし、、。」
「、、うん。」
「 、だから、 」
「、、ん?」
「、 、、、。」
「 なーに??」
「、 、 、、。」
「おいでーー。」
タクミは自分の頭から手を離すと、
その腕をひろげる。
ちづるはすぐに
タクミにくっつくと頭を胸に乗せた。
タクミの方を向き、
片方の脚をタクミの両足の上に乗せる。
タクミは動かずそのままの体勢でいた。
ちづるは僅かに腰を振っている。
抑えようとしている鼻息が
タクミの首もとに当たり
くすぐったくなる。
タクミが言う。