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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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高梨愛理の亡霊-5

 周りのキョトンとした多くの目などお構いなしにお互い相当嬉しそうな顔をして話す2人。取調室の前にいた杏奈という女性は刑事ではなく麻薬捜査官であった。田口徹事件の時、麻薬捜査のスペシャリストとして共に戦い、共に泣いた中だ。若菜が田口徹に復讐を遂げたあの現場を知る唯一の人間だ。
 「結婚式以来ですよね〜!」
 「うん。若菜が子供みたいに泣きじゃくりながら私は先輩がその身に一心に受けるはずだった幸せを噛み締め、そしてそれを感謝して俊介さんと一生生きて行きますってスピーチしたあの結婚式♪」
 「ヤダァ、もうそれは胸の中に閉まっておいて下さいよ〜。」
 「アハハ!いや〜でもますますいい女になったわね〜。相変わらずオッパイおっきいし〜」
若菜の胸をグニュッと掴む。
 「ヤダァ!杏奈さん、そんなキャラじゃなかったじゃないですか〜!」
 「私もオバチャン化したって事かな。」
 「杏奈さん、全然若いですよ〜!並んだら私と変わらないわ。」
確かに同級生に見えなくもない。もう40に近い杏奈たが、一般的な男性から見れば、いわゆる全然喰えるといった若さを保っていた。
 「いやぁ、ビックリしたわよ。いきなり若菜が来たってゆーからぁ。杉山君、相当ビビってたわよね?」
若菜に対応したのは杉山と言う警察官であった。
 「そ、そりゃあ…」
まだ緊張した面持ちの杉山。顔色も悪く見える。
 「あら、ごめんね、杉山君♪お詫びに後で優しく慰めてあげるからね?このマギーが♪」
 「!?な、何で私が!?」
 「男に餓えてるんだからちょうどいいじゃない。」
 「べ、別に餓えてないし!」
とは言え意識し過ぎて杉山の方を見れないマギーであった。
 「で、冗談はさておき…」
久々の再開の喜びを終えた杏奈が本題に入る。
 「やっぱり高梨愛理って名前を聞いてここに来たんでしょ??」
 「はい。」
 「だよね。でもあの高梨愛理とは別人って事には気付いてるわよね?」
 「はい。私が高梨愛理を見間違う訳がないですからね。それは杏奈さんも同じはず。」
 「ええ。高梨愛理は私達の目の前で死んだからね。でも覚醒剤、芸能界、高梨愛理と言う名前…何か感じる物があるわよね。」
 「はい。実は可能性として田口徹には協力者がいて、その人物はサーガと名乗り、あのフレアの影の支配者と名を馳せている事が分かったんです。」
 「え?田口徹に協力者がいた…?」
 「はい。ある強姦殺人事件を追っている中で覚醒剤が出、R4の名前が出、当然レイプが出、田口徹の名前が出た。これは偶然ではないし、もしかしたら全てが繋がっているのではないかと考え、本当はフレアの全身、ノウム原理教の教祖、深野浄京に聞き込みをしようと東京に来た途中で高梨愛理の名前を聞き、ここに来たんです。そしてここで杏奈さんと再会した…。」
 「終わってないのかぁ…。あの戦いは…。」
死んでもなお自分達に挑戦し続ける田口徹に杏奈はうんざりしたかのような深い溜息をついたのであった。


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