フレア ヨガ教室-8
2階のヨガ教室に着いた。ガラス張りで見通しが良く教室の広さに驚いた。その教室の中で20人程の女性がヨガを楽しんでいた。いや、楽しんでいると言うよりは励んでいると言うべきか。至って真剣な表情でインストラクターの指示に従い体を動かしていた。
「イメージとは違って…。何て言うか…。」
篠田が言葉を濁す。その理由を涼子はすぐに気づいた様子だ。
「セクシーでしょ?ヨガウェア。うちの教室では統一してるんですよ?」
上はグレーのブラトップ、下はショートパンツと七部分丈レギンスパンツがレイヤードされたローリングパンツを着てヨガに励む女性達。中野と篠田はドキドキした。
「女の体は見られる事によって美しくなるんです。ですからセクシーなウェアを着用してヨガに励んでもらってるんですよ?」
「ドキドキしちゃいますね。」
篠田は本気で照れている様子を見せた。一方中野は見るからに下心全快のデレデレ顔をしていた。
「涼子さんもヨガする時、あのカッコするんスか?」
「勿論♪昼間は男性の会員さんはいないんですが、夜になると仕事を終えてから若干ですがヨガを楽しんでもらってます。初めは男性に見られるのは恥ずかしかったけど、だからこそだらしない体じゃいけないって思うようになって頑張れたんです。今では男性に見て欲しくてたまりません!」
舌を出して照れる涼子。もはや中野も篠田もたまらない。
「涼子さんのヨガウェア姿、見てぇっ!!」
「フフッ、機会があれば是非♪」
涼子には大人の余裕を感じた。中野はふとヨガに励む女性会員に目をやる。
(みんな品が良さそうだな…。しかし全員美人じゃん!奥様かなぁ…。色気ムンムンだ!あん中にはフェロモンがプンプンしてるんだろうなぁ…。)
そう考えただけで下半身は疼いた。
「週に1回でも、毎日でも月謝は変わりません。皆様のペースでこちらに来て楽しんで頂いてます。昼間は女性だけの日が殆どです。やはり主婦の方でないと昼間はなかなか時間がとれないようで、その殆どが主婦です。夜は学生さんからサラリーマンまで幅広い方々がいらっしゃいます。中野さんは昼の部と夜の部、どちらが希望ですか?」
「そうだなぁ…。俺、プー太郎で夜は色々忙しいから昼の部っすかねぇ。」
「そうですか。篠田さんは??」
「僕はサラリーマンなんで夜の部で。」
「分かりました。では調整して参りますので暫く見学なさっててくださいね。」
そう言って涼子はエレベーターで事務所に戻った。