投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

ファーストフードでのアルバイト
【青春 恋愛小説】

ファーストフードでのアルバイトの最初へ ファーストフードでのアルバイト 3 ファーストフードでのアルバイト 5 ファーストフードでのアルバイトの最後へ

アルバイト始める-4

着替えを終えるころには何とか股間も静まってきた。

そして二人でお店に向かい仕事に入る。時々カウンターでにこやかに接客している真紀を盗み見しながら仕事が終わる。今日は22時あがりは真紀と二人だけの様だ。仕事を終えて二人で事務所へと戻る。

真紀は休憩室へ入るなり「あぁー終ったーっ!お腹すいたーっ」と声を上げて椅子へとへたり込む。休憩時間に何も食べなかったようだ。

「山中君はご飯食べたの?」
俺も家で食べるつもりでいたので空腹だった。
「俺も何も食べてないからチョー腹減ってる・・・」
「じゃあ何か食べに行こうよっ!」

思いもかけない展開に動揺してしまう・・・心の中では「うんっ」だったのだが・・・
「でも・・・俺なんかとご飯食べてたら彼氏に怒られるんじゃない?」
くだらない事を口走ってしまう。
「大丈夫、大丈夫。彼氏なんていないから。ねっ食べにいこっ」

ここまで言われて行かない理由はない。喜んで返事をして、二人とも着替えを済ませて事務所を出る。とりあえず真紀の乗換駅で食べることになり電車に乗り何を食べるか相談するも時間的にファミレスしかなさそうなので、駅前のファミレスに入った。

「じゃあお疲れ様でしたっ」真紀は飲み物が来ると可愛い笑顔で声をかけてくる。学校の事や仕事の事など話しているうちに料理も食べ終わる。不意に真紀が

「さっき山中君、彼氏に怒られない?とか言ってたけど山中君は彼女いないの?」
「いない、いない、こんな俺にいるわけないし」
「えーっそんなこと無いと思うけど・・・」
「その言葉そっくりお返しします。斉藤さんに彼氏がいないなんて信じられない・・・」
「えーっ、ウソウソ。私なんて告られたことすらないから。告ったことも無いけど・・・」
「斉藤さんは理想が高すぎるんじゃないの?」
「そんなこと無いよ。てかあんまり付きあうとか興味が無かったと言えば無かったかな」
「もったいないな・・・」
「えっ?」

「いやー斉藤さんみたいな良い子が彼氏いないなんてもったいなさすぎだから・・・」
「もー、山中君うまいんだから。だったら私の事もらってくれる?」

冗談めかして真紀が言うので俺も冗談めかして言ってみる。

「斉藤さんだったら喜んで頂きますよ!」
「ホントにっ、じゃあもらって、もらって!」
「じゃあ遠慮なく頂きますっ!」

お互いに笑いながら目を合わせていたが、俺はここで真顔になって言った。
「実は・・・一目惚れだったんだ・・・」

真紀も真顔になった。
「わたしも・・・山中君の事、なんか初めて話した時から優しくて感じの良い人だなって。日が経つにつれて、気になる人になってた・・・」
顔を赤らめながら見つめてくる。

「俺で良かったら本当に付き合ってもらえるかな?」
こくりと真紀は頷いた。

「やったぁ」
俺はガッツポーズをすると真紀も笑顔で
「やったね!」

「なんか私がご飯誘って、凄い展開だったね」
「ホント、一緒にご飯に行こうって誘われただけで夢みたいだったのに、まさか付き合ってもらえるなんて・・・」

お互い笑顔で見つめ合う。

終電間際になったので名残惜しかったが帰る事にする。ホームで真紀を見送って俺も帰途につく。電車の中で夢見心地でいると真紀からメールだ。色々やり取りをしているうちにお互いに明日も会いたいという気持ちが高まり、バイトも入っていないので授業が終わる14時過ぎに渋谷で初のデートをすることになった。


こうして女の子に縁が無かった俺に電撃的に彼女ができたのだった。




ファーストフードでのアルバイトの最初へ ファーストフードでのアルバイト 3 ファーストフードでのアルバイト 5 ファーストフードでのアルバイトの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前