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「夏の出来事 5」
【若奥さん 官能小説】

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木曜日 3-2


 ふと、タクミは思い出す。

元カノの、りさの事。
2つ年上の同じ高校の先輩だった。
付き合って半年した頃だった。

りさが話がある、と、タクミの家に来た。
同じ高校の、ある女の子と話をしないで、と、りさはタクミにお願いをする。

それは出来ない、と、タクミは言うが、りさは納得しない。
最初は静かに話し合っていたが、
りさは、どんどん感情的になってゆく。

「だから、!
小百合はタクミの事、好きなの!
昔から狙ってたんだよ!」

「、 、、 」

「なんで、口聞いたり、
 仲良くしたりするの!? 
  ねぇ、、
   私の気持ち、分かる!?」

「、 、、。

 でも、話かけられて、
  無視するとか
    、、出来なくない?」

「は!? なんで?」

「、 、、なんでって、、。」

「私達、付き合ってるよね!?」

「、、うん。」

「私の事、本当に好き?」

「好きだよ。」

「じゃあ、、っ、
ちゃんと、! してよ!! 
タクミがそんなんじゃ、、
あたし、ずっと、辛いままじゃん!」

「、 、、 、。」

2人はしばらく沈黙する。
タクミは、小さくため息をついた。

「、、 、、ぇ、? 

 ねぇ、 、、なにそれ、、 、

 今、ため息ついたよね? 
私の事、おかしいって、
 思ってんでしょ !?」

「そんな事、
   言ってないでしょ?」

「そんなの、っ、、
 言わなくたって分かるよ! 
 タクミ、っ、アタシの事、
    馬鹿にしてるよっ!」

「、 、、してないよ。」

「してるよ!! 
 私の辛さなんて、っ、 、、
  
分かろうとしてくれないじゃん!!」

りさは、ベッドの枕元に置いてあった
タクミのCD を、
思いきり壁に投げつけた。
カシャン!!と、勢いよく飛んだCDは
壁に当たった瞬間、ケースに大きなヒビが入った。
ケースの破片がタクミの足元に落ちた。

タクミが辛そうに言う。

「ねぇ、こういう事、 、、
 本当、 やめてよ、、。」

「、っ、! タクミが、 、
 させてるんだよ、っ、〜っ、

 うぅ、、んっ、んん、、んっ、」

りさが泣き出す。
タクミが、涙を拭おうとほっぺに触ろうとした。

りさはその手を振り払う。
泣きながら、静かに言う。

「約束、、して っ、〜っ、
 もう、小百合と口きかないって、、」

「、、、出来ないって、、。」

「、!、タクミは、〜っ、

、っ、自分の事だけが、、
   〜っ、大事なんだよ!」

りさは、そう言うと部屋を出ていった。


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