こいぬ２-1
おかしい何も無いのにこの香りはたまらない、半信半疑で鳥飼の手を舐めてみると、
美味しい！酸っぱいのかしょっぱいのか、とても高級な味がする。
私は鳥飼の手を夢中で舐めていた。
「ああ、若月の舌が気持ちいいよ、もっと美味しいから舐めて」
鳥飼の指が私の舌をつまむのが邪魔だったけど、指を口に入れてくれたので指の間も堪能出来た。
口の中に残った固形物を噛むと奥歯がしびれるほど濃厚な味に酔いしれた。
何のドックフードだろう、今度買って帰ろう。
「わん！」私は満面の笑で鳥飼を見る、
頭をさすりながら「美味しかったか僕の爪の垢？」を聞いてくるので、
「わんわん」と元気に答えてあげた。
「ふふふ、それとぉミルクも飲むよな？」
と上ずった声で聞いてきた。
そう言えば、かなり吠えて走り回ったので喉が乾いていたんだ、
「わん」と言うと、鳥飼は、そうか、そうかと言いながらズボンを脱いでいく。
少し上にカーブした男性器を取り出した。
何やってんだこいつ、サイテーだ、そんな物だすな、逃げたい。
鳥飼は恥ずかしげもなくそれを持って私に向けると
「ほらミルクが出るぞ咥えてみろ、若月」と言って近づけてくる。
ふざけないでよ！頭にウジ湧いてんじゃないの？ミルクなんて出るか！
私が嫌な顔をしている事に気づいてくれたのか
「若月、よく見ろ、これはホースだ、ミルクが出るホースだよ」
ふざけないでよ、どう見てもチンチンじゃないか、
顔をそむけて目を閉じてると、あまーいミルクの香りが漂ってきた。
「とても美味しいよ」
確かに、いい匂いだ。
うっすらと目を開けて見ると、鳥飼の股からホースが出てた。
しかも、その小さな穴からとても芳しいミルクの香りが漂って来ている。
「今ならすぐにでも出そうだよ、咥えてよ」と鳥飼が口に当ててきた。
唇から伝う液が舌先に当たると、今まで味わったことのない甘い味が伝わる。
先端にあった液がこの甘さなら、ホースの奥からは濃厚な甘いミルクが出てくるのが容易に想像出来る。
股間にホースを当ててるのは悪趣味だけど、この味にはかなわない。
私はホースを咥えていた。
「おお、若月暖かいよ」
温かい？温かいミルクなのか？
でもなぜか舌でほじっても吸ってもミルクは出てこない。
どうやったら出てくるんだよ！
「若月、もっと刺激しないとミルクは出てこないぞ」
なんなの！なんて面倒なの、蛇口ぐらいつけてよ。
私は舌や唾液を絡めてホースを転がし、頭を前後に振って刺激した。
「気持ちいい〜若月、手も使えよ」
と私の手をホースに持ってくる。
そっか手を使ってもいいんだ。
鳥飼は私の胸を揉みながら「い、いきそうだよ若月、出すよ、いい？」と確認する。
何言ってんのよ、早く出しなさいよ、顎が疲れてきたじゃない。
「いくよ、いいね、いくいく」早くだせー
とたんに私の口の中にドロっとした熱い液体が流れてきた。
なにこれ臭い！ 生ぐさい！
「ああ、気持ちいい、若月も美味しいでしょ？」
はぁ？ 何いってんの！ 全然美味しく……あれ？ 美味しい！
ホントだすごく甘く美味しい、さっきのは何だったんだろう？
「若月、美味しいミルクはもう出ないから味わって飲みな」
ええ！これ一回きりなの！
私は歯で噛み舌に残る繊維のような物を口の中で転がし堪能した。
鼻から出てくる匂いは、あの甘いホヤ貝のような香りがして、私の舌を唸らず
苦労した分、この味は忘れられない幸福感を味わった。
これ以上は私の唾液で味を薄めるのでもったいないからゴクリと飲み込んだ。
「喉が動いた、僕の精子飲んだんだ」
まだ言ってるよ、股間に当てたホースだからって精子なわけないでしょ
手にしたホースを見ると、醜く垂れ下がった男性器があった。
「きゃ！きたない 何これ！」
手に変な液体がついてる、今すぐ手を洗いたい、とゆうより
「なんで鳥飼ズボン脱いでるのよ」
鳥飼は嬉しそうにそれをしまう。
周りを見て気づいた。
「ここは空き教室？ なんで二人でいるのよ？ 私に何したの」
立ち上がると私が裸なのに気づき「ぎゃあ！見ないで」と座る。
「まぁまぁ、落ち着けよ若月」鳥飼は苛つく声でニヤついている
「ふざけないでよ、そこにある私の服取ってよ」
指さした方向に鳥飼は歩き私の服を拾って来た。
「慌てる若月もいいけど、とりあえず落ち着けって」
「おおおお落ち着けるわけないでしょ、説明しなさいよ」
「おいおい、わ・か・つ・き ……」
何か言っているけど聞こえない。鳥飼の口が動いているけど理解できない。
でもなんだか気持ちいい
いままで何してたんだっけ？ そんなのどうでもいいのか、
どうでもいい日常、何もない放課後、
これから？
そう、今から帰る。
自分の家に、鳥飼を連れて。