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催眠権売買
【SF 官能小説】

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かぞく-1

帰りが少し遅くなったので周りはすでに暗くなっていた。
部活で疲れた体に鞭打って、自宅までの道のりを進む、
なんだか膝や腰が痛い、いったい何の部活をしていることやら、
あれ? 美術部なのに膝って使うのかな?
そういえば何の絵描いていたっけ? そもそも美術部ってどこだっけ?
ああ、そうか、気にしたらダメだった。
そうそう、私の人生をそんなことで気にして止まってはいけないんだ、
取るに足らない無駄な考えだった。
そうしてる間に家について玄関を開け靴を脱いで上がり、
「ただいまー」と言う
廊下に出てきたお母さんが私を見て
「あれ、お友達?」と聞いてくる。
「なんのこと?」とお母さんの視線をたどると、
私の後ろに鳥飼がいた
「え! 鳥飼、なにしてんの」
「こんばんわお母さん」鳥飼は私を無視して苛つく声で挨拶した。
「ちょっとまってよ、なんで家にいるの?」
「え?やだなぁ若月……」
鳥飼の口が動くけど何も聞こえない。
私もそうだけどお母さんも鳥飼の心地よい声に聞き耳をたてていた。
「若月、説明していないの?」と鳥飼が聞いてきた。
そうだった、
「ごめん忘れてた、お母さんこの人は鳥飼くん、私の彼氏です」
「あら〜山本くん今日もご飯食べていく?」とお母さんが答える。
「へ? だれ?」と私
「あら?何?」と母
「鳥飼です、いつもすみません」
「いいのよ〜多めに作ってあるから、鳥飼くん……私そう言ったわよね」
「うん、鳥飼って言ってたよ」
何か変だったけど、気にする必要ない
リビングに行くと中学生の妹とお父さんがTVをみていた。
「あれ? 誰?」妹とお父さんは鳥飼に気づくとモロ嫌そうな顔を向ける。
「彼氏だよ」と説明すると、
二人は鳥飼を凝視したまま止まり、やがてお父さんは興味なさそうに携帯を取り出す。
妹は目を輝かせて顔色が明るくなり、
「今日も来たんだ山本さん」と顔を赤らめて鳥飼を見つめてる。
ガキのくせに色気ずきやがって、人の彼氏に色目を使うなって、あれ?誰って言った?
「鳥飼だよ、美久ちゃん」
「うん、鳥飼さん少し痩せたんじゃない?」と美久が突っ込む
鳥飼は元々痩せていたはずだけど中学生の目からは違いが分かるのだろうか?
「そうかな?」
「奈々未姉ちゃんのわがままで疲れてるんじゃないの」
「私、わがままじゃないわよね」
とゆうより、鳥飼に何かしてもらったことあったっけ?
不思議と何も思い出さない。昨日の事も……、今日のことも。
鳥飼といつから付き合ってるんだっけ?
こんなにキモいのに、なんで付き合ってるんだっけ?
あれ? あれれれ?
鳥飼を見ていたら、何か言ってきた、理解できない。
動いてる口を見てると
なんか悩んでいたはずだけど、思い出せない。
たぶん大した事ではない。
そうだね、過去より今からが大事だもんね。
疑問に思わない、そんな小さな人間ではない、
妹は可愛い、家族は鳥飼を信じてる。
家では鳥飼が一番。 そう一番大事な人。
「若月、大丈夫か? お母さんが呼んでるよ」
「へ?」「奈々未、夕飯の手伝いをお願い」「うん、すぐいく」
「鳥飼くんはソファーに座ってTVでも見てて」
鳥飼くんの手をつかんで美久の隣に座らせリモコンを渡す。
すぐに台所に行き冷蔵庫からコーラを取出し氷とストローを指して鳥飼くんの所に戻る。
「はい、喉乾いたでしょ」
鳥飼くんは美久の足の上に手を置いて楽しそうに話していたが私を見て微笑む
「ありがとう」
「美久の相手させてごめんね、夕食の支度するからちょっと待ってて」
「奈々未姉ちゃん、私、そんなに子供じゃないよ」
「そうだよな、もう大人だもんな胸だってあるし」
と鳥飼くんは美久の胸を揉むと、美久は楽しそうに笑っている。
まあ、仲良くしてくれているならいいけどね。
台所に戻ると、お母さんが、
「男嫌いの美久だけど、鳥飼さんだけは大丈夫なのよね」
「ほんと不思議、男らしくない所がいいのかな」
「なーに、のろけ」
「お母さん、今のは褒めてないよ」
鳥飼くんは妹の服の中に手を入れて二人で遊んでいる。
なんだか遊びに来たのに妹の相手ばかりで悪ことしたかもね
お父さんはテーブルで携帯をいじっていて無関心だ。
まあ男同士複雑だけど、鳥飼くんの指示が無い限りやることないのが本当なんだと思う。


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