第20話-1
〜第20話〜
椅子に腰を掛け、何食わぬ顔で食事を進めていく。
槇村は当然のように左手を伸ばし、美香の太ももを撫でそのまま本当に脱いできたか確認するように秘部へと忍び込んできた。
槇村は喜びを必死に抑え食事をしながら、左手は器用に何も覆われていない秘部に指を這わせ、やがて秘豆を撫で始めた。
「んっ・・・」
槇村の指使いに思わず声が漏れてしまったが、すぐに咳払いをして誤魔化し慌てて浩二を見た。
当の浩二は相当飲まされているのか目は虚ろで何も気づいてないようだった。
「浩二、大丈夫・・・?」
「あぁ、大丈夫だよ。ちょっと飲み過ぎたみたい。部長、食事が済んだら、あちらで飲みませんか?」
美香がトイレで考えていた事を浩二が代弁した。
あっちに行ってしまえば槇村の責めから逃れられる。
「そうしましょう。椅子より落ち着きますよ・・・」
美香も浩二の提案に間髪を入れず乗っかり槇村に有無を言わせる隙を与えなかった。
「そうだね。二人がそう言うならそうしよう」
美香はその一言に安堵したが、槇村にとっては場所などどうでもよく断る理由がなかった。
食事も終わりようやく槇村の指責めから逃れられた時にはキレイに拭きとったはずの秘部から新たに溢れ出した愛液は、食器を流しに運ぶ為立ち上がった時に太ももにまで流れていた。
洗い物をしている間、二人は先にリビングに移動しビールを飲んでいる。
槇村の学生時代の話を聞いている浩二の顔はいつも以上に真っ赤になっていた。
普段より飲み過ぎている浩二も気になったが、トイレに置きっぱなしのパンティの方が気になっていた。
すぐに取りに行くものと思っていたが、槇村はなかなかトイレに行こうとしない。
もし先に浩二が行けば大変な事になってしまう。
かと言って、トイレは行かなくて大丈夫ですか?と聞くのも変だ。
とにかく浩二が先にトイレに行かない事を願うしかなかった。
洗い物も終わり、自分のコップを持って槇村の隣に座った。
早速槇村が美香のコップに注ぎ、美香もお返しにと槇村のコップに注いだ。
コップを口に運んだ時に1つだけ安心した事があった。
顔を上げた時に向かいにあぐらで座る浩二の足が見えたのだ。
ということは浩二からも見えているはず。これなら槇村も触ることは出来ない。
後は槇村が早くトイレに行ってくれれば心配事はなくなる。
心配すればするほどそのことが気になってくる。
今、二人の前でノーパンで過ごしている。
浩二が先にトイレに行ってあれを見たら。
鼓動は早くなり、いつしか興奮に繋がっていた。
これが槇村の最後の責めなのかもしれない。最初からすぐに取りに行く気などなかったのだ。浩二の前で美香に触れられない今、ギリギリまで美香に羞恥を味合わせるつもりなのだろう。
美香がそう思っていた頃、ようやく槇村が腰を上げた。
「ちょっとトイレをお借りするよ」
「あ、はい。出てすぐ右の扉です」
美香は安堵の思いですぐに答え、槇村はトイレへと向かった。
「浩二、大丈夫?飲み過ぎてない?顔が真っ赤だよ」
「ん。ちょっと飲み過ぎたかな・・・さっきからフラフラするんだけど、部長の前だし」
「もうちょっとしたらタクシー呼んで帰ってもらう?浩二が寝ちゃったら、私が部長さんの相手をしなきゃいけないし」
「そうだね。じゃあもう少ししたら俺から言うよ」
「うん。お願いね。私もちょっと飲み過ぎちゃったし・・・」
会話が終わる頃槇村が戻ってきた。
浩二は気づいてないようだが、右のポケットが少し膨らんでいた。
あのポケットの中にさっきまで履いていたパンティがある。
そう思うと嫌悪感ではなくむしろ興奮してしまっていた。
「部長、もう少ししたらお開きにしませんか?タクシーを呼びますので。
ちょっと飲み過ぎたみたいで・・・」
酒に酔いながらも真面目に申し訳なさそうにいうところは浩二らしかった。
「そうか・・・あんまり長居して二人の邪魔をしても悪いしね。
じゃああと1本だけ付き合ってくれるかな。
こんなに楽しい酒は久しぶりでね。それにこんな美人と飲むのも久しぶりだしね」
「もう部長さんたらお上手なんですから・・・」
もう少しで終わる。そう思うと美香の気分も軽くなったのか嬉しそうに答えた。
「それならたまに家に来てくださいよ」
浩二も妻を褒められ気分よく注がれたばかりのビールを一気に飲み干しコップを空にした。
「はは。平山くん。まだまだいけるじゃないか」
槇村が浩二のコップにビールを注ごうとしたその時だった。
突然意識を失ったように浩二はそのまま横に倒れてしまった。
驚いた美香は慌てて浩二のそばに駆け寄り声を掛けた。
「ちょっと・・・浩二?大丈夫?浩二・・・」
本当に意識を失ったのではと心配する美香の耳に聞こえて来たのは浩二の寝息だった。
「寝ちゃっ・・・た・・・の?浩二?」
身体を揺すっても全く起きようとしない浩二に美香はある不安を覚えた。
「おやおや・・・寝ちゃったのかな?おい。平山くん・・・起きなさい」
焦る様子もなく声を掛ける槇村はこの時を待っていたように美香の隣に移った。
「旦那さん。寝ちゃったみたいだね。さぁ、続きをしようか。ずっと濡らしてたんだよね」
槇村の計画は、酒を飲ませ、トイレに行った隙に睡眠薬のカプセルを入れ眠らせる、敢えて睡眠薬の存在を明かさず、浩二がいつ目覚めるかわからない緊張感、そして背徳感を味合わせながら快感を与えようとしていた。
「ちょっと・・・やめて下さい。浩二が起きます」
さすがの美香も必死に抵抗をみせる。このまま放っておけばどこまでされるかわからない。
それだけは避けなければいけなかった。