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調教学園物語
【調教 官能小説】

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〜 水曜日・打撃 〜-4

 天にも祈る気持ちで、どうか『膝蹴り』で終わりになって欲しい、早くチャイムが鳴って欲しいと願っても、定時がくるまでチャイムはならない。 武道場玄関脇でチクタク動く時計は、3限終了まで残り10分を示している。 時間的には、残念ながらあと1つ罰が残っている。

 風紀委員が取り出した道具は、3メートル弱の縄だった。 縄を二つに折り、縄頭を胸元に、縄尻を背中に回す。 両腕が互いに後背で掴みあう形にされ、縄尻が器用に手首を纏める。 度重なる打擲で消耗し、ただでさえ抵抗する気力を失った私たち。 風紀委員は1人あたり30秒もかからない手際の良さで、いわゆる『高手小手縛』で私たちを括った。

 最後に待っていた罰は、縛られたまま『突き飛ばされる』というものだった。
 縛られてたまま直立する私の正面に風紀委員が立つなり、私の肩をグイッと掴む。 そのまま一歩踏み出し、体重を乗せて思いきり突き飛ばせば、私はゴム毬のようになって、ポーンと弾みながら畳の上に転がされた。 後ろがてんで見えないのだ。 それなのにいきなり背中から畳に倒れさせられたわけで、最初の1回は恐怖のあまり悲鳴すら出なかった。

 痛み自体は畳が肌に擦れるだけで、大したことはない。 玩具のように転がされる。 『おきあがりこぼし』のようにすぐに立ち、後ろ手に縛られたまま、もとの場所まで駆け足で戻る。 また肩を掴まれ、ポーンと遠くに転がされる。 またすぐ立ち、もとの場所に戻る。 最初の1回が怖かっただけで、2回目以降は怖さにしてもどうということはない。

 如いていえば、自分が只管情けなかった。 あっちこっち、風紀委員の気分次第で縛られたまま転がされ、その度にもう一度つき転ばしてもらうべく、媚諂(こびへつら)いながら駆けるわけだ。

『お願いします!』

 グイッ、ポーン、ズザッ。 太腿や膝を腫らしながら、タタタッと走って風紀委員の下へ。

『お願いします!』

 グイッ、ポーン、ザザッ。 今度は右に放り投げられた。 髪を振り乱し、一目散に駆け戻る。

『お願いします!』

 グイッ、ポーン、ズサッ。 慣れてきてうまく転ぶことができた。 足から順番に転んだので、太腿が思いきり擦れて熱いが、すぐに立つことができた。 当然、戻るのもさっきより早い。

 肩を押されることもあれば、髪を掴んで倒されることもある。 胸に指を喰い込ませながら押されたこともあれば、助走をつけて遠くまで転がされたこともある。 どんな雑な扱いを受けても、私の対応は変わらない。 手を後ろに縛られた不具合な体勢のまま、身体を捩って起きあがり、ブリブリと尻をふりながら走る。 手が後ろなので、どうしても下半身がお尻ごと揺れてしまうのだ。 
 20回ほど弄ばれただろうか。 私が罰を受けている途中でチャイムが鳴る。 結局私の列で突き飛ばされたのは、最初の私ただ1人。 他の列も、終わりの数名は時間切れで罰がなかった。 

 終わりの号令は、私にかわって副委員長の30番がかけてくれた。
 転んでは起きる全力疾走を繰り返した直後で、私には号令をかける体力が残っていなかった。 なんとか声を振り絞ろうにも、息が弾むし肺が痛むし、どうにも喘ぐしかできない。 そんな私の状況を30番が察してくれたんだと思う。 しばらく私の様子伺ってから、意を決したように大きな声で号令をかけてくれた。 もう息をするだけで一杯で、どうしようもなかったから、本当の本当に嬉しかった。 2号教官は何も言わなかったから、更なるお咎めはないと思いたい。

 10分間の休憩を経て、4限もここ、武道場でカリキュラムをこなすという。 2号教官の『しばらく楽にしてよし』の一言を聞いてから、私たちは一斉にその場に崩れ落ち。


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