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〈熟肉の汁〉
【鬼畜 官能小説】

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〈快楽の源泉〉-7

(す…直ぐに来るわ……ちょっとの間、相手してれば……)


恭子は禍々しいオーラを放つ202号室のドアノブを握ると、意を決して回す……約束した通り、鍵は開けられていた。


(な…!?何よ、この臭い…?)


ドアを開けた瞬間、恭子の鼻腔を異臭が襲った。

アンモニアのようなツンと鼻を刺すような臭いと、ほうれん草でも腐ったかのような、青臭い粘り着くような異臭……この階段の上に広がっているであろう光景を想像したくも無く、しかし、これから自分は其所に行かねばならない……涙が滲み、呼吸の度に吐き気を催す……恭子はもっと時間稼ぎに必死になれば良かったと後悔に駆られたが、もう遅い……。


『奥さん、早く上がっておいでよぉ……』


階段の上から、あの不快な声が聞こえてきた。
興奮状態が収まっているはずはなく、声の端々は裏返っている。

恭子はゆっくりと、時間を稼ぐように階段を上がる。
この一歩一歩が、あの変態男に自分を近付けるのだから無理もない。


『待ってたよ、奥さぁん』

「ッ…!!!」


階段を上がりきる前に、男は姿を現した。
メールで見たのと同じように、肋骨の浮かび上がる貧相な裸体に、黄色のブラジャーとパンティーを着けていた。

肉眼で捉えた其れは異常者そのもので、こんな男に自分は抱き付いたのかと再び自己嫌悪が襲ってきた。


『フフフ……コレ見てよ、奥さん……』

「ひ…ッ!?」


男が指差した先には、小さなパンティーをグイッと持ち上げ、突き破らんばかりに隆起させている股間があった。
それは待望の雄々しき男根であり、恭子は意識では嫌悪しながらも、その肉体は歓喜に震えていた。


『さあ、これが僕の部屋だよ?』

「……ッ!!!」


男に手を取られて招かれた空間は、凡そ恭子が考えていたものではなかった。

壁一面にアイドルのポスターが貼られているが、それらは全て一枚ずつ対になっており、決まって左側のアイドルの顔には落書きがされていた。
目玉に画鋲を刺され、鼻毛や涎を追加され、歯抜けのように前歯は黒く塗り潰されている。
更には自慰に使用したパンティーを画鋲で打ち付け、滴る精液でアイドルの顔を汚すまでしていた。

まるで元の美貌と壊された顔面の対比を楽しむかのような其れは、恭子を恐怖のどん底に落とした。

そして床には盗んだ恭子の衣服が散乱し、ゴミ箱は真っ黄色に変色した使用済みのティッシュペーパーが溢れ返り、この部屋に漂う悪臭を放っている。



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