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〈熟肉の汁〉
【鬼畜 官能小説】

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〈快楽の源泉〉-2

『ご馳走さまでした!ママ、とっても美味しかったよ?』

『ご馳走さま。さあ彩矢、食器を運ぶぞぉ〜?』

「え?ちょっとそこまでしなくても……」


耕二と彩矢は恭子を気遣って台所まで食器を運び、そして恭子の代わりに、二人で食器を洗い出した。


『大きなお皿はパパに任せて。彩矢は小さなお皿を洗ってね?』

『大丈夫だよ、だって彩矢はお姉さんだもん』

「あぁ、手が滑ったら危ないから。ほら、こうやって掴むのよ?」


親子は台所に並び、食器を洗っていった。
その微笑ましい光景に偽りなど無かったが、だが、母親の股座(またぐら)は悪鬼にガッチリと握り締められたままだ。

仲睦まじい時間は流れ、やがて夜は更けていき……親子は共に眠りについた……。




――――――――――――



眠れぬ長い夜を過ごした恭子は、迎えたくない朝に気分を落としていた。

だが、そんな素振りを見せていては、耕二に色々と勘繰られてしまうかもしれない……恭子は憂鬱をおくびにも出さず、黒いTシャツに白いジャージを羽織って朝食の準備をしていった……。


『おはようママ。今日も彩矢は早起きしたよ?偉いでしょ〜?』

「おはよう。彩矢は早起きだもんね?とっても偉いわよぉ?」

『ふあ〜……おはようございますぅ…ん"―ッ!眠いなあ……』


まだ眠そうな耕二と、朝から元気な彩矢は、もう出来あがっていた朝食を摂り、出掛ける準備を進めていった。

その間に恭子は耕二の分の弁当を作り、出勤時間までに間に合わせていく。


『ママ、行ってきま〜す!』

『じゃあ、行ってくるよ』

「はい、気をつけてね」


恭子の胸中を察しなかった耕二は、彩矢の手を握って部屋から出ていく。
何か救いを求めるような瞳に気付かないままに、玄関の扉を閉ざしてしまった。


(こ…耕二さん…ッ)


とてつもない孤独感が、恭子を襲う……このまま誰にも相談すら出来ないまま、自分の身体は汚され、堕とされていく……いや、もはや肉体の堕落は疑いようも無かったし、淫らで意地汚い女に仕立てあげられてしまっているのを、恭子は否定出来なかった……。


「ひ…ッ!?」


寝室に置かれていた携帯電話が、着信を告げた……脅迫者からか、それとも天然パーマの男からか……鼓動は胸を揺らそうかと思うほどに強く鳴り、両手はフルフルと震える……どうにか携帯電話を掴み、画面を見ると、そこには〈あの男〉の番号が並んでいた……。



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