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〈熟肉の汁〉
【鬼畜 官能小説】

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〈快楽の源泉〉-11

『……ぼ…僕は…あの……け…契約しないよ……』


天パ男は、小さく踞りながら上目遣いで、商談破棄を伝えた。

恭子を抱きたい思いは、まだ消えてはいない。
股間の入れ墨に尻込みはしたものの、美貌を汚したい欲望も持っている男にしてみれば、それはマイナスにはならなかった。

やはり、金が絡む事と、この“集団”への恐怖感や不信感が拭えなかったからだ。


『……そうか?そりゃあ残念だな』

『じゃあな。もう奥さんに電話とかメールとかするなよ?奥さんは俺達の《商品》なんだからさあ』


脅迫者達が腕を放した瞬間、恭子は顔を覆って泣き崩れ、床にへたり込んでしまった。

何も守られる事はなく、しかも絶対に見られたくなかった秘密の落書きまで、この変質者に知られてしまったのだから。


『なに座ってんだよ?立てよ……ほら、帰るぞ』

「ヒック……離してよッ…ヒック…ヒック……」

『若いチ〇ポに“フラれた”からって泣くなよ、奥さん?』





再び両腕を掴まれて立たされた恭子は、前後左右を脅迫者達に囲まれて狭い階段を下りていった。
天パ男が自分を諦めた安堵感に勝る恥辱の痛みに、恭子の涙は止まらない。


『泣くんじゃねえよ。ほら、ちゃんと靴履いてよぉ……』

「う…ヒック…煩いッ…ヒック……」


玄関のドアが開かれると、目の前の駐車場には、あのミニバンが停められていた。
それは恭子の乗車を待ち侘びているかのように、スライドドアが開け放たれていた。


『あの男が往生際悪く乗り込んで来るかもしんねえから、ここは身を躱した方が利口ってモンだぜ?』

「ヒック…も、もう騙されないわ…ヒック…わた…私の味方じゃないクセに……ヒック……」

『こんな人目につく場所で“ごねる”つもりか?早く乗った方がいいんじゃねえかなあ?』


今、自室に戻ったにしても脅迫者達も一緒に入り込んで来るだろうし、それに、ここで騒ぎを起こして他人の視線を受けるのはもっとマズい……結局、恭子は素直に従って、ミニバンに乗り込む以外になかった……。



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