『Twins&Lovers』-17
ふたみは、ふとショーツの中に手を入れた。ぴちゃ、と音がするほどの潤みを帯びている陰部は、明らかに劣情を催している証。
(あ、あ……)
そのまま、仰向けになると、右手で陰部を玩びながら、小説の続きを読み始めた。
『……
「ふふっ、やっぱりあったね」
シュウジは、化粧台の引き出しから何かを取り出した。
「おまえはいつも、ウ×コが出なくて苦しんでいるからなぁ」
それは、無花果(いちじく)の形をした使い捨て携帯浣腸器だ。
「あ、あぁ…いやぁ…」
リカは顔を青くした。
大好きな従兄に……彼を想像してオナニーをしてしまうくらい大好きな人に、浣腸をされる。従妹として、乙女として、これ以上ない辱めだ。
「そ、そんなこと……お兄さま、そんなこと……」
リカは浣腸器を手に近寄る兄に、尻を振って抵抗の意思を伝える。しかし、それもシュウジを煽るだけだということを、心のどこかでは理解している。
「そんなにお尻を振ってさ……。こんなものが、そんなに欲しいのかっ! この、変態リカ!!」
ブスリ、と浣腸器の先端を菊門に突き立て、液を満たした膨らみの部分を握力の全てを使ってシュウジは握りつぶした。
「あくっ! ああぁぁ……つめ、つめたっ……」
同時にほとばしった汚辱感に、リカは震える。菊座から注がれた浣腸液が、そのまま直腸の中を駆け巡ってくるのだ。
「き、気持ち悪い……こ、こんな……」
腸を綺麗にするはずの薬液によって、リカの胎内は汚されている。
「い、いやぁ……そ、そんなにたくさんなんて……あ、ああっ!」
ぷちゅり、ぷちゅり、ぷちゅりと立て続けに3個の無花果を握りつぶすシュウジ。その処方は、一回につき一個だけというのは知っている。しかし、彼のサディスティックな嗜好が、リカを責めていた。
「ほら、リカ。最後の、一個だ……」
五個入りひと箱の浣腸。それを、全て使い切った。
「はぁっ、あっ、くぅっ……」
既に、息を荒げていたリカ。腹の中を躍る冷たい感覚は、やがて、猛烈な便意を引き起こす。
「あっ! ひ、ひぃぃぃぃぃ!!」
ぎゅる、ぎゅるぎゅるぎゅる――――。
シュウジの耳にも聞こえるほどの腸鳴りが、若干ふくらんだリカの腹部から舞い起こる。
リカは、しきりに身体をゆすって、何かを堪える仕草をしていた。
「あ、あうぅぅぅ〜、うぅぅぅ〜」
獣のように、唸るリカ。想像を絶するまでの、腸の苦しみ。直腸に一気呵成に襲い掛かる、排泄欲。そして、リカの理性が押しとどめる大量の溶けた糞便。
ふいに、乙女としてのリカが目を覚ました。
「に、兄さま……おトイレ……」
さすがに、排便の痴態を晒すことは耐えられないようだ。腸鳴りがやまない中、リカはシュウジに嘆願する。
「お、お願い……おトイレに、行きたいの……!!」
ぎゅるっ!烈しい腸鳴りが、リカの理性に襲い掛かる。
「あ、あぁううう……ト、トイレ……出るよ、出ちゃうよぉ……」
早く、早く手洗いの白陶器の上にまたがり、自分を苦しめる全てを体外へ流したい。リカは、限界を超えて処方された浣腸の苦しみがこれほどとは想わなかった。
「あれ、リカ。これには、10分は我慢しろって、あるぞ」
シュウジは空になった箱の注意書きをリカに見せる。脂汗が浮かぶその顔に、それを読む余裕などない。