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悪徳の性へ 
【学園物 官能小説】

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〜 就寝 〜-1

〜 就寝 〜
 


 まさかシャワーを浴びるだけで、あんなにルーティンがあるとは思わなかった。 生来身体が柔らかい方なので、特に不便なく水洗いはできたけれど、やっぱり石鹸を使いたかった。 本当なら自分を洗った次は先輩を洗うはずだったけれど、ウォッシュコーナーが埋まっていて、私と先輩は一足早く浴場をでた。 
 
 帰りに食堂脇のリネン室に寄り、待っていたAグループ生の先輩から、今日のシーツを受け取った。 先輩の分と私の分のシーツを両方私が抱えたところに、さらに新入生の寮服一式が入ったバスケットも手渡されて、荷物満載だ。 ずっと登校服か裸で過ごす覚悟をしていたので、きっと癖がある服なんだろうけれど、とにかく寮服を貰えたことが嬉しくて、帰り道は荷物の重さを感じなかった。

 独特な入浴を済ませて部屋に戻る。 先輩がドアを開け、中にシーツとバスケットを下ろした私が真っ先にしたことは、

「あーん……」

 床に寝そべり、口を大きくあけることだった。 私がそうするのを待っていたように、黒い小さな靴が視界を覆う。 靴の上から癇癖が利いた声がした。 ひな先輩ことB22先輩だ。 

「お外に出ていませんし、埃をパパッととるだけでいいです」

「はい。 ふんっ、ふんっ、んふっ……」

 私は条件反射で閉じそうになる瞼をこらえ、ふまれて途切れそうになった鼻息を荒げる。 我ながらバカみたいだと思うが、顔を踏む靴から鼻息で埃をはらうのが私の役目なのだ。

「おっけー。 反対側も……うん、あさみちゃんはもう立派な足ふきマットです」

「ふっ、んっ……。 ありがとうございます」

 口で靴を拭わずに済んだ分、楽な掃除だった。 
 もっとも、おでこと鼻を足蹴にされ、瞬きを許されずに過呼吸することが『楽』と思えるようになってしまったことに対しては一抹の寂寥感があるけれど。 

「ンッン〜♪」
 
 仕上げに靴で私の恥丘を撫でると、先輩は鼻歌混じりで衣装タンスの引き出しを開けた。 小さ目の引き出しがいくつかと、制服付のハンガーが下がったコート掛けがある。 ブラウスとスカートをサッと脱ぐ。 先輩の裸。 小ぶりなお尻。 シミひとつない、私のクラスメイトの誰よりも白いお尻だった。 脱いだ服をピンと伸ばし、ハンガーに掛け、上の引き出しから白いキャミソールを取り出してスポンとかぶる。 和式のフランス人形とでもいうべきだろうか。 着替えた先輩は違和感とともに不思議な品があった。

 怪訝そうに私を見下ろす先輩。 私はといえば、特に指示がなかったので、床に仰向けに寝転んだままだった。 

「……ちょっと、ボーッとしてないで、こっちにきなさいです。 着替えとか部屋のこととか、教えて欲しくないんですか?」

「あっ。 ご、ごめんなさい」

 慌てて飛び起きてひな先輩に駆け寄った。 ただ、たったままだと小柄なひな先輩を見下ろす側になるから、何となく座った方がいい気がして、衣装タンスの脇に正座する。

「あさみちゃんには一番下の引き出しをあげます。 寮内の服は――」




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